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栗山求の海外競馬トピックス 08/01 (月)

2022年仏ダービー、仏オークス回顧/栗山求の海外競馬トピックス

▼仏ダービー
6月5日、仏シャンティイで行われた仏ダービー(GI・芝2100m)は、好位を追走した3番人気Vadeniが残り300mで抜け出し、El Bodegonに5馬身差をつけて圧勝した。重馬場の勝ちタイムは2分06秒65。(※レース映像)

「5馬身差」は、2000年に6馬身差で勝ったHolding Court以来の着差で、2400mから2100mに距離短縮された2005年以降では最大着差となる。馬主のアガ・カーン四世殿下は8回目、ロジェ調教師は5回目、スミヨン騎手は4回目の仏ダービー制覇。

Vadeniは、前走のギシュ賞(GIII・芝1800m)で重賞初制覇を飾ったばかり。ここにきて急激に成長しており、次走、イギリスへ渡って臨んだエクリプスS(GI・芝9ハロン209ヤード)でもMishriff、Native Trailに競り勝った。

父Churchillはカルティエ賞最優秀2歳牡馬に選ばれ、3歳時には英2000ギニー(GI・芝8ハロン)と愛2000ギニー(GI・芝8ハロン)を連勝した。母の父にStorm Catを持つスピード型のGalileo産駒で、初年度産駒から大物を出した。他にLadies Church、Queroyalなどが重賞を勝っている。

2代母Vadawinaはサンタラリ賞(仏GI・芝2000m)の勝ち馬で、息子のVadamar(つまりVadeniの母の半兄)はコンセイユドパリ賞(仏GII・芝2400m)の勝ち馬。

2代父Galileoと、母の父Monsunは相性が良く、日本ではオークス馬ソウルスターリングがこの組み合わせから誕生している。凱旋門賞馬Waldgeist、愛ダービーなどGIを3勝したHurricane Laneも同様だ。

このまま10ハロン路線を歩むとなると、8月17日のインターナショナルS(英GI・芝10ハロン56ヤード)で9戦全勝のBaaeedと対決するかもしれない。また、距離を延ばして凱旋門賞(GI)にチャレンジする可能性もある。後者の現時点における英ブックメーカーの人気は、各社5番人気ぐらいとなっている。


▼仏オークス
6月19日、仏シャンティイで行われた仏オークス(G1・芝2100m)は、他馬と併走する形で逃げたNashwaが直線で後続を突き放し、La Parisienneの追撃をアタマ差しりぞけた。稍重馬場の勝ちタイムは2分06秒63。(※レース映像)

騎乗したホリー・ドイル騎手は25歳の英国人女性ジョッキー。173回のレース史上、女性ジョッキーが優勝したのは初めてとなる。ジョン&タディ・ゴスデン厩舎は、2015年のStar of Saville以来7年ぶり二度目の制覇。当時はジョン・ゴスデン厩舎だったが、現在は息子タディと厩舎を共同経営しており、名義も変更されている。

勝ったNashwaは重賞初制覇。前走、英オークス(GI)で3着と敗れたあと、ここに駒を進めてきた。

父Frankelは14戦全勝の成績を残した今世紀最高の名馬の1頭で、種牡馬としてもAdayar(英ダービー、キングジョージ6世&クイーンエリザベスS)、Anapurna(英オークス、ロワイヤリュー賞)、Cracksman(英チャンピオンS2回、コロネーションC、ガネー賞)などコンスタントに活躍馬を出し、昨年ついに英愛チャンピオンサイアーの座についた。

今年に入っても、Homeless Songs(愛1000ギニー)、Converge(ランドウィックギニー)、Inspiral(コロネーションS)、Onesto(パリ大賞)、Westover(愛ダービー)などがGIを勝っている。

母Princess Loulouはジャンロマネ賞(仏GI・芝2000m)の2着馬。「Pivotal×Highest Honor」という良質な非主流血統で構成されている。まだまだ一流馬を産める繁殖牝馬だろう。

Nashwaは「Frankel×Pivotal」の組み合わせなので、前出のCracksmanをはじめ、Veracious(ファルマスS)、Wild Beauty(ナタルマS)、Hungry Heart(ATCオーストラリアンオークス)などと同じ。Pivotalはブルードメアサイアーとして非凡な才能を示しており、Frankelとも相性がいい。

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栗山求 近影

栗山求

1968年生まれ。大学在学中の1989年に競馬通信社入社。血統専門誌『週刊競馬通信』にコラム「血統SQUARE」を7年間連載しつつ編集長を務める。1997年に退社後はフリーランスに。編集者や執筆者として携わった雑誌・書籍は数知れず。2010年に株式会社ミエスクを立ち上げて代表取締役に就任。翌年から血統・配合の競馬総合サイト『血統屋』の運営を開始し、牧場・馬主向けの配合コンサルタント業を本格化させる。2012年から『パーフェクト種牡馬辞典』(自由国民社)を望田潤氏らと共同執筆で上梓。2016年に『血統史たらればなし』(KADOKAWA)を刊行。月刊誌『優駿』(JRA)やクラブ法人の会報各誌に連載を持ち、『KEIBAコンシェルジュ』(グリーンチャンネル)などのテレビ出演もこなす。

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