プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“【京成杯回顧2】勝った後こそ資金管理を徹底せよ”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
2月9日 東京11R 東京新聞杯 芝1600m
東京新聞杯は東京芝1600mでの施行。初角となる3コーナーまで十分に距離があるため、先行争いにおいて、内外の有利不利はありません。
登録17頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは4頭。先行占有率は高くなく、位置の取れる馬、道中で動いていけるタイプにアドバンテージがありそうです。
1番人気想定はブレイディヴェーグ。一昨年のエリザベス女王杯の勝ち馬で、昨年は復帰戦の府中牝馬Sを勝利。続くマイルCSは1番人気に推されながら4着に敗れましたが、初マイルで0.4秒差の4着は負けて強しといえるでしょう。実績的には抜けている印象で、後方で脚をためるタイプと脚質面では全く向いていませんが、とても軽視できる存在ではありません。
2番人気想定はボンドガール。こちらは昨年の秋華賞2着以来の復帰戦となります。その秋華賞は勝ち馬がチェルヴィニアで3着がステレンボッシュというレベルの高い一戦でした。強敵相手のG1からG3というかなり楽に感じる臨戦過程です。こちらも距離短縮+脚をためる差し馬ということで、脚質面では全く向いていませんが、能力の高さで上位を賑わす可能性は高いでしょう。
3番人気想定はウォーターリヒト。2連勝で臨んだ京都金杯でも0.1秒差・2着と好走しています。ただ、上の2頭に比べると一気に実績が落ちるのは否めず、3番人気が見合うかは微妙。
ウォーターリヒト比較で、馬券妙味がありそうなのは京都金杯の上位組。ロジリオンは京都金杯で0.1秒差の3着でした。7番人気・17.1倍のオッズは相対的に甘く映ります。メンバー構成的に前に行ける脚質は魅力で、人気薄でも自分の能力を出し切るタイプでもあります。
セオもロジリオンと同じニュアンス。京都金杯は0.3秒差の4着で、前に行けるタイプでもあります。11番人気・42.5倍なら。
京都金杯の勝ち馬サクラトゥジュールも、再度の人気薄(6番人気・15.4倍)ならもう一丁があっても。差し馬ですが、前走も13-10-10と道中で動けています。
別路線からはジオグリフに注目。安田記念で0.5秒差・6着、札幌記念で0.3秒差・2着と昨年もしっかり走れています。8番人気・23.1倍なら期待値はあるでしょう。
上位人気2頭の好走確率は高そうですが、極端な追い込み脚質なので両立する馬券の期待値はなさそう。馬券の組み立て方がポイントとなりそうです。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言167
【京成杯回顧2】勝った後こそ資金管理を徹底せよ
★ピックアップレース★
1月19日 中山11R 京成杯 芝2000m良
◎2ニシノエージェント
穴○3ミニトランザット
▲7コスモストーム
△12ドラゴンブースト
☆13パッションリッチ
注8ゲルチュタール
注1タイセイリコルド
―前回に引き続き、◎→△→○で3連単172万馬券的中の京成杯について伺います。前回は、単勝49.4倍で1着だった◎ニシノエージェントについて伺ったので、今回は対抗以下について教えてください。まずは○ミニトランザットです。正直、前走逃げ切りの昇級馬で、距離も2ハロン延長なので、馬個体をみると、ちょっと買いにくい印象もあるのですが。
みねた)確かにそうかもしれませんね。○にした最大の理由は、ハサミの両隣りの一角ということ、いわゆる「◎からの逆算」です。ただ、新馬戦の内容を精査すると、逃げ切りですがメンバー最速の上がりを使っていました。
―逃げて差す。サイレンススズカみたいですね。
みねた)能力がなければ出来ない芸当ですよね。もちろん、この馬が(危険な人気馬と判断しているパーティハーンと同じ)3.7倍だったら買いませんよ。でも29.6倍なら、能力の高さに期待して賭ける手はありますよね。
―同じく新馬勝ちだったキングノジョーは3.1倍の1番人気でした。
みねた)勝率が10倍近く違うのか、という話ですよね。キャリア1戦という限られた情報の中で、3.1倍が見合うかどうか。ただ、確かに2-5-6と脚をためて差し切った新馬戦の内容は価値があります。印を7頭に絞るために無印にしましたが、人気薄から入っているので、キングノジョーを3列目に押さえる選択をされた方がいても、それは間違いではありません。
―7番人気(17.3倍)で2着だったドラゴンブーストが△。
みねた)これはわかりやすく期待値がありましたね。14頭中12頭が1勝クラスの馬というメンバー構成において、2走前にG2デイリー杯2歳Sを2着、前走がG1朝日杯FSを7着ですから、対戦比較では明らかに格上です。正直、2~3番人気になると思っていたので、7番人気ならこの馬が◎でもいいぐらいです。
―地味なプロフィールのせいでしょうか。
みねた)器用で常に能力を出し切るタイプなので、レースぶりに派手さがないからかもしれませんね。ただ、だからこそメンバーレベルに左右されるので、ここは絶好の狙い目でした。「期待値」という観点で締め切り1時間前までオッズを追っていて、この馬を見抜けなかった方には猛省を促したいですね(笑)。
―それぐらい、実績とオッズの乖離という意味で、わかりやすい穴馬だったということですね。
みねた)ドラゴンブーストを高く評価するなら、前走の朝日杯で0.1秒差だったコスモストームが13番人気・77.8倍なら評価しなければ整合性が取れません。これがこの馬を▲にした理由。ここまでの印上位4頭はかなりオッズが甘かったと思います。
―そのうちの3頭での決着。さすがにゴール前は声が出たのでは?(笑)
みねた)気持ちよかったですね。ただ、その前の日経新春杯で4番人気の◎ロードデルレイが会心の勝利を決めていたので、割とその段階で気持ちは昂っていて、京成杯の時は、その余韻というか、「もう一回くるんだ」という気持ちの方が強かったような気がします(笑)。
―それにしても、2025年も絶好のスタートとなりましたね。
みねた)さすがに少しばかりは自画自賛してもいいかなと思いますが、予想に対しては今後もあくまで謙虚に向き合います。今回の的中で、競馬資金が増えたユーザーさんもいらっしゃると思いますが、とにかく資金管理、資金計画だけはしっかり守ってくださいね。
―最後に資金計画に対して具体的なアドバイスをお願いします。
みねた)あくまで資金の0.1%や1%を賭け続けるというルールを守ってください。増えたからといって10万円賭けるような行為は厳禁です。仮に300万円になったら1%の3万円を賭ける。100連敗して資金が200万円になった時は2万円、100万円になったら1万円を賭ける。なんとなく3万円を賭け続けたりしないように気をつけてください。
―まさに「勝って兜の緒を締めよ」ですね。