プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“「強い馬の横」というアドバンテージ”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
4月19日 中山11R 皐月賞 芝2000m
皐月賞は中山芝2000mで施行されます。初角となる1コーナーまでは400m以上あり、先行争いにおける内外の有利不利はほとんどありません。初角まで距離があるので枠順の有利不利が少なく、直線の急坂や馬場荒れの影響で外からの差しも決まる。個人的に、皐月賞はかなり好きなレースの1つです。
現時点で出走可能な18頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは4頭。先行占有率はそれほど高くありません。捲りでも届くメンバー構成で、ゴチャつかずスムーズに回れる外枠が良さそうです。
1番人気想定はカヴァレリッツォ。桜花賞を制したスターアニス同様、2歳G1からのぶっつけローテですね。7-8から差した朝日杯FSの内容が良く、延長ローテも不利にならないメンバー構成。そしてレーン騎手を配してきました。1番人気とはいえ、4.7倍なら過剰人気には映りません。
2番人気想定はロブチェン。こちらはホープフルSの覇者です。前走の共同通信杯は好発から控えて、前を捉えきれずに0.0秒差の3着。負けて強しの内容で、能力の高さは疑いようがありません。ただ、あまりに強さを印象付ける走りだったせいか、敗戦後にもかかわらず人気は3番人気→2番人気に。これは期待値的にはあまり嬉しいことではありません。
3番人気想定のグリーンエナジーは前走で京成杯を差し切り勝ち。◎の期待に応えてくれました。このレースも強かったですし、2番手から上がり32.9秒で楽々抜け出した未勝利戦も秀逸。7.4倍は甘いのでは。
リアライズシリウスは共同通信杯の覇者。1-2-2から1着と、先行して脚をためる味な競馬でした。先行馬占有率が高くない一戦なので、前にいけるのも悪くありません。初距離の2000mは1つの課題ですが、推定4番人気・9.0倍は悪くありません。
弥生賞を制したバステールはデビューから3戦続けて捲りの競馬。今回のメンバー構成なら大きな武器になるでしょう。弥生賞組は本番のメンバーと流れに戸惑うリスクはありますが、それでも想定5番人気・10.3倍なら検討に値します。
それ以外で目がいくのは、なんと言ってもゾロアストロの推定14番人気。一線級相手に差のない競馬を続け、前走のきさらぎ賞では勝利を収めています。「なぜ、この人気?」というのが正直なところで、本当にこの人気で買えるなら大勝負したいぐらいです(笑)。
東スポ杯2歳Sを勝ったパントルナイーフの6番人気・14.2倍、毎日杯を勝ったアルトラムスの9番人気・18.2倍、ホープフルS・2着のフォルテアンジェロの13番人気・27.8倍も妙味がありそう。
上位人気も伏兵陣も買える馬がズラリと揃っており、馬券的にはオッズと並びの影響が大きそう。いずれにせよ、レベルの高い一戦になることは間違いないでしょう。フェアなコースで強力メンバーが繰り広げる頂上決戦。必見です。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言228
「強い馬の横」というアドバンテージ
★ピックアップレース★
3月29日 中京11R 高松宮記念 芝1200m良
◎9サトノレーヴ
高○8ウインカーネリアン
穴▲6レッドモンレーヴ
△1パンジャタワー
☆10ママコチャ
注13ナムラクレア
注18ジューンブレア

―今回は3月29日の高松宮記念を取り上げます。3連単2139.7倍的中となった前週のフラワーCに続き、こちらは◎→▲→○という完璧な的中。馬連112.2倍、馬単155.1倍、3連複560.1倍、3連単2457.3倍を大本線で仕留めました。
みねた)連続で大きな波がきてくれましたね。
―サトノレーヴこそ最終的に1番人気でしたが、レッドモンレーヴが15番人気(67.0倍)、ウインカーネリアンが7番人気(19.4倍)ですから、なかなか本線で当てられる馬券ではありません。その思考を詳しく教えてください。
みねた)波乱の立役者になったのは2着のレッドモンレーヴですよね。この馬について言うと、今回走るという特別な根拠があるわけではありません。レースの構造と期待値という観点から浮かび上がったというイメージです。
―今回の高松宮記念は1、2番人気が7歳馬でした。
みねた)サトノレーヴは昨年の覇者で、ナムラクレアは高松宮記念を3年連続2着。4番人気のママコチャも7歳馬で、こちらは昨年の3着馬です。古豪健在、ベテランが強いと言えば響きがいいですが、短距離路線の新陳代謝がはかられていないとも言えます。新興勢力がいないということですね。今回、4歳馬のパンジャタワーが差のない3番人気に推されたのも、ファンの間に、ニュースター誕生を期待する気持ちがあったのかもしれません。いずれにせよ、既成勢力が強くないのであれば、別路線組は狙い目になります。
―レッドモンレーヴは前走が東京新聞杯。マイルからの臨戦はメンバー中、この馬だけでした。
みねた)その東京新聞杯は14番手から追い込んで0.3秒差の8着。いわゆる、期待値を積む“いい負け方”です。4走前のスワンSもメンバー最速の上がりを使って0.4秒差で、いつか走りそう、いつかは届きそうという雰囲気がありました。もちろん、いつかが今回であるとは限りませんが、単勝オッズ67倍=67回に1回以上勝つことに賭ける価値は十分にあったのです。
―別路線からきた7歳馬が波乱を演出する。競馬は面白いですね。ではサトノレーヴとウインカーネリアンについてはいかがでしょうか?
みねた)サトノレーヴについては週中展望でも「想定4.2倍の1番人気ですが、昨年の高松宮記念が3.8倍、スプリンターズSが2.2倍だったことを思えば、むしろ甘い映るぐらいです」と書いていましたから、前売りで4倍、最終3.5倍なら御の字でしょう。それに加えて、後述しますが、並びも良かった!
ウインカーネリアンも甘いですよね。直近のスプリントG1であるスプリンターズSの勝ち馬が、そこで負かした相手よりも大きくオッズがついているなら期待値があるのは明白です。これはもう、単純に舐められていました。その理由が海外帰りにあるのか、9歳という馬齢にあるのかはわかりませんが。
―サトノレーヴの「並びが良かった」というのはどういうことでしょうか。
みねた)いわゆる「逃げ横」ですよね。先行する可能性の高いウインカーネリアンの横に配置されたことで、不利を受ける確率が下がったのは大きく、これが逃げ横でもない17番枠とかだったら、別の馬への◎を模索したかもしれません。
―このレース、スタートからゴールまでに3度の制裁案件があって、9頭の馬が不利を受けているんですよ。その9頭にサトノレーヴは入っていないのですが、それはけっして偶然ではないということですね。
みねた)競馬だから想定外のことは起こりますが、少なくとも不利を受けにくい並びではあったということです。並びが良かったというのはウインカーネリアンにとっても同様で、隣がサトノレーヴというのは大きなプラスでした。サトノレーヴは差し馬で脚質が違うので、そもそも接触リスクが低いですし、サトノレーヴが1番人気に支持されるような強い馬というのも大きい。強い馬というのはスタートであまりヨレません。ヨレないから結果を出せていると言ってもいいでしょう。
―強い馬の隣は進路を切り拓いてくれるからいいというお話は伺ったことがありますが、そもそもスタート直後の接触リスクが減るんですね。
みねた)逆説的に、周りが弱い馬ばかりだとスタート直後の接触リスクが上がるとも言えます。不確定要素が増えるということですね。このレースは、ウインカーネリアンとサトノレーヴが並んだことで、この2頭の好走確率が上がりました。組み合わせの考え方で馬券を組みやすいレースだったとも言えますね。
