プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“道悪の2歳重賞は「時計は遅い」「上がりは速い」「人気はない」馬”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
8月9日 中京7R CBC賞 芝1200m
CBC賞は中京芝1200mで施行。初角となる3コーナーまでは315mで、先行争いにおいて内外の有利不利はあまり考えなくてもよいでしょう。
登録20頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは8頭。スプリント戦らしく快速馬が揃いました。
想定1番人気はレイピア。前走の函館スプリントSでも◎にして、3着と馬券内を確保してくれました。夏のスプリント戦線において高松宮記念組は一目置くべきで、0.7秒差の5着という実績から、トップクラスの1頭であることがわかります。57.5キロは楽ではありませんが、1番人気とはいえ4.3倍なら軸候補として再度◎を打つ手はありそうです。
想定2番人気はディアナザール。3連勝後に阪急杯4着、鞍馬Sでは3着という上がり馬です。レイピアと斤量差が1.5キロあるのは悪くありませんが、逆にいうと積極的な買い材料はそれぐらい。ちょっと人気先行の感は否めません。
想定3番人気はタマモイカロス。3歳牡馬で、斤量54キロは魅力的ですね。3歳スプリント路線の王道を歩んできた馬で、前走の葵Sでは上がり32.7秒の切れ味をみせました。古馬との力関係はわかりませんが、9.4倍なら未知の魅力に賭ける手は十分にあるでしょう。
サンアントワーヌは3歳牝馬。こちらは斤量52キロです。前走の桜花賞は7-7から0.7秒差の7着と、スロッターにとっては縁起の良い数字になっています(笑)。冗談はさておき、桜花賞で0.7秒差は評価できる内容で、1400mに良績があるので、1200mへの距離短縮もプラスに出る可能性は十分。期待値はありそうです。
コウセキは3勝クラスを勝っての昇級戦。逃げ切り勝ちなのでいわゆる先行昇級で、ちょっと買いにくい雰囲気はあります。ただ、その前走は58キロを背負って後続に0.3秒差をつけるなかなか強い内容。今回、斤量が3キロ減ることがスタートダッシュに効いてきそうで、軽視は禁物です。
インビンシブルパパは昨年の覇者。高松宮記念記念を経由しているのも悪くありません。中京だとダッシュが違うので一発の魅力を秘めていますが、近走の着順を考えると想定11.6倍は少し辛い印象。もう少しオッズを貰えれば。
アンクルクロスは3番人気に推された北九州記念は7着止まり。ただ、この凡走で想定7番人気まで人気を落としており、今回は買い時かもしれません。
真夏の芝1200mのハンデ重賞。一筋縄には収まりそうにありません。オッズと並びを考慮して、しっかり期待値を追求したいと思います。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言244
道悪の2歳重賞は「時計は遅い」「上がりは速い」「人気はない」馬
★ピックアップレース★
7月19日 函館11R 函館2歳S 芝1200m重
◎5フェリチタ
高○10ノリヤンモーニン
穴▲6ウンスイ
△13ロンドンガーズ
☆9イモージェン
注11シグレ
注12ダイメイビッグボス

―前回に引き続き、7月19日函館11R函館2歳Sを取り上げます。◎5フェリチタが勝利し、◎→☆の決着。単勝23.6倍、馬連36.3倍、馬単101.2倍の的中となりました。前回のコラムでは、メンバー構成など大局的な視点からお話ししていただきましたが、今回は9番人気のフェリチタに◎を打てた思考について伺います。
前回のラストが「(◎フェリチタは)何も難しい理由ではなく、シンプルなパフォーマンスの比較に基づいてです。この馬の前走は、函館芝1200mの新馬戦。1.09.5での逃げ切り勝ち。ハナを奪って、上がり最速の34.5秒で押し切る競馬でした。これを他の馬たち、特に1番人気のシグレと比較してみてください」とのことでした。
みねた)シグレとフェリチタはともに前走で函館芝1200mの新馬戦を使って、それぞれのパフォーマンスは以下の通りでした。
フェリチタ 1.09.5(1-1) 上がり34.5
シグレ 1.09.3(1-1) 上がり34.6
―…ほとんど同じですね。
みねた)ですよね。週中にあたりをつけている段階から、パフォーマンスレベルに大差は無いなと思っていました。戦績的にこの2頭の好走確率は同じぐらい、むしろ内枠をもらった分、フェリチタの方が上ぐらいに考えていたのですが、単勝オッズは23.9倍と3.6倍ですから、どちらを狙うべきかは考えるまでもないでしょう。しかも、2頭を比較した際、上がりでフェリチタが上回っていたというのも、1つのポイントでした。
―上がり3Fが重要、ということですか?
みねた)そうですね。新馬戦はペースが流れないことが多いので、上がりの数字を比較した方が能力を読み取りやすいのです。時計の速さはペース次第、という言い方もできるでしょう。この2頭の場合、ともに逃げているので、まだ上がり3Fを詰める余地がありそう。そこの比較は難しいですが、例えばダイメイビッグボスの34.9秒からは0.4秒上回っており、持ち時計はフェリチタが1.09.5でダイメイビッグボスが1.09.4。この数字からも、互角以上と考えられるので、やはりフェリチタの23.9倍が過小評価だというのがわかります。
―ここまでのお話を聞いていると、フェリチタが買われなさ過ぎ、あるいは同じようなパフォーマンスなのにシグレが買われ過ぎ、とも言えそうです。
みねた)シグレに関しては、持ったままで後続に1秒差というのが、インパクトがあったのでしょう。ただ、着差というファクターは、0.3秒差ぐらいの差があれば十分強くて、そこから開くのは、相手関係次第という部分も大きいです。要は、相手が弱ければ1秒差になるということですね。見た目の派手さなどがオッズに反映されてしまいましたが、結果をみると、やはりフェリチタとシグレの好走確率は同じぐらいだったのだと思います。
―最終週、しかも道悪ということで、内枠より外枠がいいのでは?と捉えた人もいるかもしれません。
みねた)馬場がどうであれ、先行馬が揃ってタイムトライアルになると、外からの追い上げは届きにくいですよ。ちなみに、先ほど若駒戦は上がり重視という話をしましたが、重馬場になれば全体時計が求められなくなるので、その点でも上がり重視のアプローチが有効になります。道悪になったことも、走破時計でロンドンガーズやイモージェンより劣っていたフェリチタを狙いやすくなった要因の1つですね。
―2歳重賞が道悪の時は上がり重視、というのも戦略として使えそうです。
みねた)良馬場ならもちろん時計は大きなファクターになりますが、新馬戦の比較となるとどうしても時計に目がいくので、持ち時計の速い馬は人気になってしまいます。それを逆手にとって、道悪になった場合は、「時計は遅い」「上がりは速い」「人気はない」という馬を探すのは有効ですよ。
―最後に高○という評価で3着とは0.1秒差の4着だった10ノリヤンモーニン(5番人気)についても一言お願いします。
みねた)5番人気で僅差の4着ですから惜しかったですね。ハナを奪って最後まで頑張っていましたが、最後に失速したのは「距離延長ローテ」と「外枠」の分でしょう。先行馬占有率が高いレースでは「距離短縮ローテ」や「内枠」がベターですから。それを承知の上で狙ったのですが、僅かに及ばず。残念でした。
