プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“単勝オッズの急落に惑わされるな”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
8月23日 札幌11R キーンランドC 芝1200m
キーンランドCは札幌芝1200mで施行。初角となる1コーナーまでは400m以上あるので、先行争いにおける内外の有利不利は大きくありません。
登録18頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは5頭。スプリント戦にしては先行馬占有率はあまり高くないので、極端な追い込みは厳しそう。
想定1番人気はパンジャタワー。昨年の覇者であり、NHKマイルCの勝ち馬。昨年のこのレース以降は海外→海外→G1→G1というローテーションで、高松宮記念、安田記念ともに掲示板を確保しています。1番人気は納得ですね。
パンジャタワーとの比較で見逃せないのがウインカーネリアン。昨年のスプリンターズSの勝ち馬で、今春の高松宮記念では実際に先着しています。今回は1キロ斤量を背負いますが、着差が0.1秒なのでほぼ並びとも考えられます。想定6番人気・15.1倍はかなり甘い印象。
想定2番人気は3連勝中のロジケープ。中団から差し切る強い内容で、一介のスピード馬ではありません。まだ底をみせていないので、未来のG1ホースの可能性も秘めています。なんとも扱いが難しい存在ですが、パンジャタワーに人気が集中するようであれば、単勝で狙う手はあるでしょう。
想定3番人気はナムラクララ。こちらはOPのUHB賞を勝っての臨戦です。ここは一気に相手が強化されるので3番人気は過剰評価にも映りますが、想定10倍ならアリかもしれない…といったラインです。
エーティーマクフィはスプリント路線の安定勢力。高松宮記念でも差のない競馬をしており、前走の好走も納得です。前走が買い時だった感はありますが、引き続き5番人気止まりなら悪くはないでしょう。
前有利という展開面を重視するならサウンドモリアーナに目が向きます。北九州記念6着からという臨戦も期待値を積みそうですが、その北九州記念のレベルにはやや疑問が残ります。
マイネルジェロディは前走の安達太良Sを2番手追走から0.8秒差の6着。想定18番人気・599.3倍という人気ほどの差はなさそう。
人気の落ちどころという点ではカルプスペルシュ。この馬も安定した先行力があり、横山武史騎手に戻るのも良さそうです。
現在のスプリント路線は古馬、もっといえば7歳以上の古豪が主力を形成しており、新興勢力としてロジケープに期待したくなる気持ちは理解できます。同様に3歳馬ということならエイシンディードにも注目。重賞戦線で差のない走りをしていますし、55キロで戦えるのもいいでしょう。
パンジャタワーvs古馬vs3歳馬という構図で行われる夏のスプリント重賞。古馬優勢の決着となれば、この秋も勢力図は大きく変わらず、古馬から期待値のある馬を拾っていく戦略で良さそう。3歳馬が勝つようだと、この後のスプリント路線は人気決着に振れそうなので、秋以降を見据えた上でも、重要な一戦となりそうです。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言246
単勝オッズの急落に惑わされるな
★ピックアップレース★
8月2日 札幌11R クイーンS 芝1800m 良
◎7ココナッツブラウン
高○14ヴーレヴー
穴▲8エラトー
高△2ケリフレッドアスク
☆9エリカエクスプレス
注11コガネノソラ
注13ルージュソリテール

―今回は8月2日札幌11RのクイーンSについて。◎→注→○の決着で3連複55.6倍、3連単222.1倍でした。週中展望からの流れで、人気馬の取捨、拾う穴馬も上手くいった印象です。
みねた)見解文にも「狙いたい穴馬が内に入らなかった」と書いた通り、枠順によって戦略を切り替えました。札幌芝1800mは初角まで180mしかなくて、先行争いでは内枠が有利なコース。いい穴馬が内を引ければ、そこから狙いたいレースではあります。ヴーレヴーが内枠を引いてくれたらこの馬かなと思っていたのですが、大外枠でしたからね。
―さすがに、このコースで8枠から先行するとなると、かなり出していかなければならないですよね。
みねた)内枠有利のコース形態、先行馬が4頭だけというメンバー構成を考えると、狙いたいのは内枠の先行馬。内枠の先行馬かつ人気薄という観点だと連勝中で3番枠を引いたカテリーナが該当します。10番人気なら悪くはないと思いながらも、別定重賞で取り立てて期待値を積む材料も無く、夏の連勝というのは疲労も大きい。それ以外の先行馬はエリカエクスプレスが6枠9番、ルージュソリテールが8枠13番、そしてヴーレヴーが8枠14番。ルージュソリテールも内枠なら穴候補でしたが、この枠では厳しいですね。
―ということで、方針転換して1番人気のココナッツブラウンに◎。
みねた)ココナッツブラウンは、予想を出した段階では3.4倍の2番人気だったんですけどね。週中展望でもお伝えした通り、G1善戦から出てきたココナッツブラウンとエリカエクスプレスの好走率は高いと感じていました。ココナッツブラウンはメンバー構成的に差し脚質がマッチしていない点が懸念材料でしたが、内枠が欲しかったエリカエクスプレスが外枠を引いたことでイーブン。適性的に1800mへの延長が向くのはココナッツブラウンで、私が使っているAIの能力評価もコナッツブラウンが上でした。
―1番人気に応えて、見事な差し切り勝ちでした。
みねた)終わってみれば、先ほど先行馬として挙がった4頭が3、4、5、6着ですから、展開的に前有利だったのは間違いありません。5着カテリーナ、6着ルージュソリテールは展開利だけでは能力差を埋められなかったという印象です。
―◎候補だったヴーレヴーについて、もう少し詳しく教えてください。
みねた)前走の巴勝が0.5秒差の完勝でしたからね。芝のレースで、0.5秒差はなかなかつけられるものではありません。以前に1秒差以上の圧勝は相手関係という要素も大きいとお話していて、それは間違いではありません。ただ、1.0秒差の圧勝で1番人気になっている馬は買いにくいですが、この馬の場合、前売り段階では8番人気でしたから。圧勝は人気に織り込まれやすいのが期待値的にマイナスなのであって、この馬のように圧勝後にもかかわらず舐められているなら嫌う理由はありません。前走の巴賞も含めて、馬柱的にも狙いやすかったですよ。
―具体的にはどの部分でしょうか?
みねた)3歳春にエルフィンSを勝ってから、G1→G1→G2→G1→ダート→ダートときての巴賞勝ちでした。王道の強敵相手と戦い続けて、ローズSではカムニャックと0.5秒差という数字も残しています。ダートを2回使って先行力を鍛えての巴賞で2番手押し切りというのも、かなり分かりやすかったのでは。G1連戦時は強い相手と戦って、やる気をなくしていたのかもしれません。本来の前向きさを取り戻した巴賞が0.5秒差の圧勝。そして今回も不利な14番枠から、2番人気のエリカエクスプレスを競り落としての0.1秒差の3着ですから価値が高いですよ。
―締め切り直前にオッズが急落して4番人気になってしまったのは驚きましたし、残念でした。
みねた)驚きましたね。ただ、そもそもの8番人気が甘過ぎただけという気もします。それに、単勝こそ急落しましたが、ワイドの7-14は9番人気でした。1番人気と4番人気の組み合わせなら、本来は3~5番人気でしょう。また、3連複も19番人気で、こちらは1-3-4番人気の組み合わせなので、3番人気とかになっても不思議じゃない組み合わせ。そう考えると十分に甘いですし、このオッズ急落は、AIの仕業というよりも、オッズの甘さに気付いた人が単勝を買い込んだのかな、という印象です。
