YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは12/29(日)の大井・東京大賞典。発走時刻は15時40分です。
~スタミナ指向のリピーターを狙え!~
2024年を締めくくるダート競馬の総決算・東京大賞典。6月に同条件で行われる帝王賞と比較すると、厳寒期で行われる東京大賞典は過去10年の平均勝ち時計で1秒以上も時計が掛かっており、帝王賞よりもスタミナ指向の馬の好走しやすいレースといえそうです。
そのため、JRAの軽いダートや1800m以下のスピード競馬で高いパフォーマンスを発揮する馬には厳しい競馬になりやすく、反対に2018~2021年に4連覇のオメガパフュームのようなリピーターが生まれやすいのも、東京大賞典の特殊性がゆえといえるのではないでしょうか。
◆複数回好走馬(一例)
ワンダーアキュート:2011・2013年2着、2012・15年3着
ホッコータルマエ:2013~2014年1着、2015年2着
コパノリッキー:2014年2着、2017年1着
サウンドトゥルー:2015年1着、2016年3着、2017年2着
ケイティブレイブ:2017~2018年3着
ウェスタールンド:2020~2021年3着
オメガパフューム:2018~2021年1着
ウシュバテソーロ:2022~2022年1着
~サンデーサイレンス系などの中長距離血統が中心~
血統面ではサンデーサイレンス系を中心とした中長距離血統が大活躍。一昨年はウシュバテソーロ(父オルフェーヴル)→ノットゥルノ(父ハーツクライ)、昨年はウシュバテソーロ(父オルフェーヴル)→ウィルソンテソーロ(父キタサンブラック)という天皇賞・春のようなワンツー決着となっており、昨年3着馬ドゥラエレーデもサンデーサイレンスの3×4を持つドゥラメンテ産駒。
過去5年の3着内馬15頭中13頭はサンデーサイレンスの血を内包しており、北米血脈のワンペースなスピードだけではゴール前で苦しくなってしまうのが東京大賞典というレースです。
ちなみに、過去5年でサンデーサイレンスの血を持たずに好走した2019年3着馬モジアナフレイバー(母母父Capote)と2020年2着馬カジノフォンテン(父カジノドライヴ)は、どちらもダート長距離戦に強いSeattle Slewの血を持っています。
◆サンデーサイレンス
2019年1着オメガパフューム:母父ゴールドアリュール
2019年2着ノンコノユメ:母父アグネスタキオン
2020年1着オメガパフューム:母父ゴールドアリュール
2020年3着ウェスタールンド:父ネオユニヴァース
2021年1着オメガパフューム:母父ゴールドアリュール
2021年2着クリンチャー:父ディープスカイ
2021年3着ウェスタールンド:父ネオユニヴァース
2022年1着ウシュバテソーロ:父オルフェーヴル
2022年2着ノットゥルノ:父ハーツクライ
2022年3着メイショウハリオ:母父マンハッタンカフェ
2023年1着ウシュバテソーロ:父オルフェーヴル
2023年2着ウィルソンテソーロ:父キタサンブラック
2023年3着ドゥラエレーデ:サンデーサイレンスの3×4
~昨年から3歳馬の斤量が1kg増に~
最後に3歳馬のエイジアローワンスについて。一昨年まではチャンピオンズCが1kg減、東京大賞典が2kg減でしたが、2023年からは東京大賞典も1kg減に。今年の3歳ダート路線が超ハイレベルであることは間違いありませんが、3歳馬の好走のハードルが高くなったことも間違いないでしょう。
【東京大賞典の最終見解】