YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは2/11(火)の船橋・クイーン賞。発走時刻は20時5分です。
~ハンデ戦でも“格”が最重要~
船橋ダ1800mを舞台に行われる牝馬限定ハンデ重賞・クイーン賞。NAR勢も過去10年で3勝しており、昨年もキャリックアリードがハンデを活かして3着と好走しました。
船橋競馬場は1周距離1400mという全JRA競馬場よりコンパクトな競馬場ですが、4角からゴールまでは中山競馬場と同じ308mの長さがあり、コーナーにはスパイラルカーブが採用されています。そのため、残り800mからのスパート開始後はスピードが落ちづらく、直線で馬群がバラけやすいことからも全馬が能力を出し切りやすい競馬場です。
特に1800mはスタートから1角までの距離が長いため先行争いが長引きやすく、船橋競馬場のなかでも特に差し追い込み馬の好走率が高いコースのひとつ。クイーン賞でも過去5年は上がり3F3位以内の馬が馬券圏内を独占しており、好走馬のほとんどが前走JRA重賞or地方交流重賞組という点からもまずは“格”が最重要な一戦といえるでしょう。
~芝中長距離指向が強い船橋1800m戦~
船橋ダ1800mはマイル以下のワンペースな競馬とは異なり、中盤で息が入りやすいのが特徴。そのため、1700m以下で実績を挙げてきたスピード馬よりも1800m以上で活躍してきた中距離馬の方が好走率が高い傾向にあります。
血統面でも超長距離適性の高い種牡馬の活躍が目立ち、ディープインパクトやステイゴールド、ハーツクライ、ダンスインザダーク、スペシャルウィークの血を持つ好走馬が多数。特に近年はこの傾向が顕著で、昨年はサンデーサイレンス系の芝中長距離種牡馬を父or母父に持つ馬が1~3着を独占する結果となりました。
その他でもNureyev≒Sadler's Wellsなど欧州の芝中長距離血統を持つ好走馬も多く、芝中長距離指向のスタミナと末脚力が求められるのがクイーン賞というレースです。
◆サンデーサイレンス系の芝中長距離種牡馬
2015年1着ディアマイダーリン:父ハーツクライ
2017年2着アンジュデジール:父ディープインパクト
2017年3着ラインハート:父ステイゴールド
2019年1着クレイジーアクセル:母母父スペシャルウィーク
2020年2着アッシェンプッテル:母父ダンスインザダーク
2021年1着ダイアナブライト:父ディープインパクト
2022年1着テリオスベル:父キズナ
2022年3着ショウナンナデシコ:父オルフェーヴル
2023年1着ライオットガール:母父ハーツクライ
2023年2着テリオスベル:父キズナ
2024年1着アーテルアストレア:父リーチザクラウン
2024年2着テリオスベル:父キズナ
2024年3着キャリックアリード:父キズナ
【クイーン賞の最終見解】