YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは2/24(月)の浦和・ユングフラウ賞。発走時刻は17時35分です。
~浦和ダ1400mの若駒戦は外枠有利!?~
2009年に重賞へ格上げされてから今年で第17回を迎える桜花賞トライアル・ユングフラウ賞。本番は浦和ダ1500mで行われますが、同じ浦和競馬場で行われるステップレースとして、桜花賞に向けても非常に注目度の高い一戦となっています。
浦和ダ1500mは4角奥のポケットからのスタートですぐに緩やかなカーブを迎えるため、比較的内枠有利になりやすいコース。ただ、100m短くなる浦和ダ1400mはホームストレッチからのスタートで1角までの距離は約300mあり、内~中枠はごちゃつくことも多いため、特に若駒戦では外枠有利になりやすいコースともいえるでしょう。
ユングフラウ賞では顕著な傾向は出ていないものの、コース全体としては内枠の人気馬には要注意のコースのひとつです。
~フォーティナイナーのスピード~
1角までのポジション争いが重要な浦和ダ1400mでは、サウスヴィグラスを筆頭としたフォーティナイナー系のスピードが活きてきます。
以前はサウスヴィグラス産駒の活躍が目立っていましたが、3歳世代がいなくなった2022年以降もジョーストーリー(母父エンドスウィープ)が2着、アトカラツイテクル(父パドトロワ)も2着と2年連続で好走馬を輩出し、2頭はともに優れた先行力を有していました。フォーティナイナー譲りのスピードはユングフラウ賞でも大きな武器となっています。
◆フォーティナイナー
2016年1着モダンウーマン:父サウスヴィグラス
2016年3着リンダリンダ:母父エンドスウィープ
2017年2着アップトゥユー:父サウスヴィグラス
2017年3着グラスサファイヤ:父サウスヴィグラス
2018年2着グラヴィオーラ:父サウスヴィグラス
2018年3着ストロングハート:父サウスヴィグラス
2021年1着ウワサノシブコ:フォーティナイナーの4×3
2021年2着ケラススヴィア:父サウスヴィグラス
2022年2着ジョーストーリー:母父エンドスウィープ
2023年2着アトカラツイテクル:父パドトロワ
~Seattle Slew→A.P. Indyの持続力~
もうひとつ注目血統に挙げたいのはSeattle Slew→A.P. Indy。ニューイヤーカップでも紹介し、今年もA.P. Indy内包馬が上位を独占する結果となりました。
浦和競馬場は1周距離が1200mと南関東競馬では川崎競馬場と並ぶ最も小ぶりな競馬場のひとつですが、直線距離は300m、4角からゴールまでは220mと川崎競馬場より100m弱も短く、その分コーナー区間の距離は長いため川崎ほどのコーナーでの減速はありません。
そのため、序盤も中盤も終盤も坦々としたラップを刻むことが多く、ワンペースな競馬に強いSeattle Slew→A.P. Indyの血を持つ馬の活躍が目立っています。
特に人気薄での好走も目立ち、2015年3着トーセンマリオンは5番人気、2019年3着マーチャンスルーは9番人気、2020年2着アクアリーブルは7番人気、2022年1着スティールルージュは6番人気、2023年3着デザートウインドは11番人気と数多くの穴馬を輩出しています。
◆Seattle Slew
2015年2着リボンスティック:父シニスターミニスター
2015年3着トーセンマリオン:母父シンボリクリスエス
2016年1着モダンウーマン:母母母父Seattle Slew
2019年3着マーチャンスルー:母父Seattle Slew
2020年2着アクアリーブル:父パイロ
2022年1着スティールルージュ:Seattle Slewの3×4
2022年3着エミーブレイズ:父パイロ
2023年3着デザートウインド:父ラニ
2024年2着スティールマジック:父マジェスティックウォリアー
【ユングフラウ賞の最終見解】