YouTubeチャンネル『競馬オタク』でお馴染みの坂上明大氏による南関東4競馬場の重賞予想です。血統を絡めた過去の好走馬考察に加え、最終的な予想印、本命馬の根拠をレース前日に披露いたします。
今回の対象レースは4/30(水)の大井・東京プリンセス賞。発走時刻は20時10分です。
~桜花賞組の取捨が基本~
南関東3歳牝馬クラシック第二戦・東京プリンセス賞。JRAと同様にクラシック戦線は有力馬が集まるレースがハッキリしており、東京プリンセス賞においては前走桜花賞組が過去10年の3着内馬の7割を占めています。特に桜花賞の勝ち馬においては全9頭が3着以内という結果で、舞台が変わっても地力差を埋め切ることが難しいのがクラシック路線の特徴です。
ただ、その反対に桜花賞で5着以下から巻き返した馬も6頭おり、そのうち5頭は桜花賞で初角6番手以下につけていた馬。また、桜花賞前の実績が素晴らしく桜花賞で3番人気以上に推された馬の成績も非常に良く、器用さが求められる浦和から広い大井外回りに変わって素質馬が巻き返すという穴パターンは東京プリンセス賞の定番となっています。
~スタミナ必須の1800m戦~
スタートから1角までが300mと短めのため比較的早めに先行争いが収まりやすいのが大井ダ1800m戦の特徴。ただ、ほとんどの馬がダ1800m戦を経験したことがない牝馬限定の東京プリンセス賞では、前日の羽田盃よりもスタミナの重要度が高いレースとなっています。
過去10年の羽田盃と東京プリンセス賞の3F別平均ラップを比較すればわかる通り、前半3Fも中盤3Fも東京プリンセス賞の方が0.6秒以上遅いのにも関わらず、上がり3Fは羽田盃とほぼ同じ。レースレベルの差があるとはいえ、JRAの牝馬クラシックにおける桜花賞→オークスのような距離のハードルがあるのが東京プリンセス賞というわけです。
◆3F別平均ラップ(過去10年)
羽田盃:37.0-37.6-38.8
東京プリンセス賞:37.9-38.2-38.7
~中長距離向きのスタミナ血統~
血統面から見ても、北米血脈のスピード能力だけでは押し切れないのが東京プリンセス賞。中長距離向きのスタミナ血統が必要で、特に過去10年の3着内馬30頭のうち24頭が3代内にサンデーサイレンスの血を持っている点は大きな特徴といえるでしょう。
ダートのマイル以下では脚がたまりにくい同血脈ですが、ペースが落ち着きやすい本レースは待ちに待った得意舞台。配合のレベル自体が上がりやすいことからも、ゴールドアリュールなどのサンデーサイレンス系の血を持つことは大きな強みといえるでしょう。
他では、ブライアンズタイムやリアルシャダイといったRoberto系のスタミナ血統を持つ馬からも多くの好走馬が出ています。
【東京プリンセス賞の最終見解】