プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「馬券特化型の2歳戦診断(6月1日~9日)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
──今年も2歳戦診断の時期が来ました。例年通り、新種牡馬の印象を交えながら解説をお願いします。
双馬: 分かりました。「レベル判定の基準」と「レベル判定についての注意点」は以下の通りです。
【レベル判定の基準】
S:重賞級の馬が複数存在
A:重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B:1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C:平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D:低レベル、勝ち上がる馬少ない
E:低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
【レベル判定についての注意点】
・各ブロックの1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているため、同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCの方がレベルが高くなります
・芝1200m、芝1400mのCよりも、芝1600m以上のCの方が概ねレベルが高くなります
・ダート替わりで期待できる馬は「スマート出馬表」でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり、芝替わりで期待できる馬です
▼ピックアップレース(1)
6/1 京都5R 2歳新馬 芝1600 良
勝ち馬:ダノンフェアレディ
評価:B+
6月1日~6月9日の期間で最もレベルが高いレースでした。平均ペースでラップも優秀ですから、1着ダノンフェアレディ、2着ショウナンザナドゥは順調に行けばクラシック路線に乗るでしょう。2頭ともキズナ産駒ですけど、もともとキズナ産駒は牝馬のほうがキレ味がありますし、両方とも母方がアメリカンで高速馬場が得意な血統構成をしています。
3着のジャスタパーティーも決して弱い馬ではありません。それなのに7馬身離しているという意味で高評価すべきレースです。
▼ピックアップレース(2)
6/1 東京5R 2歳新馬 芝1600 良
勝ち馬:ウィンターベル
評価:C-
こちらは東京開幕週の新馬戦にしたらメンバーが揃っていませんでした。京都5Rと比べるとかなりレベル差があると思います。出走馬の血統を見ても地味なんですよね。なので、例年のようなハイレベルなレースになっていない、ということだけ覚えておけば良いと思います。
モズアスコット産駒のユイノオールインが上がり1位で3着に好走しましたが、モズアスコットは父のイメージ通り、芝でキレ味のある馬も出しそうですし、ダート向きの馬も出しそうです。