プロ馬券師・双馬毅氏が実践例を交えながら馬券理論を解説する『双馬毅の“ローテ×血統”錬金術』。今回のテーマは「馬券特化型の2歳戦診断(8月24日~9月1日分)」です。
なお、『競馬放送局』では双馬氏の推奨レース(予想)、特選リストを公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
双馬:今回は2歳戦診断です。いつものように重賞、オープン競走、新馬戦、未勝利戦の順番に解説していきます。「レベル判定の基準」と「レベル判定についての注意点」は以下の通りです。
【レベル判定の基準】
S: 重賞級の馬が複数存在
A: 重賞級の馬+オープン級の馬が存在
B+:オープン級+1勝クラスを勝てそうな馬が存在
B: 1勝クラスを勝てそうな馬が複数存在
C+:Bに近いC
C: 平均的なレベル。数頭は勝ち上がれる
C-:Dに近いC
D: 低レベル、勝ち上がる馬少ない
E: 低レベル、2着以下が勝ち上がる確率は低い
【レベル判定についての注意点】
・各ブロックの1勝クラスで勝てそうかどうかを基準に判定しているため、同じCでも、関東のCと関西のCでは、関西のCの方がレベルが高くなります
・芝1200m、芝1400mのCよりも、芝1600m以上のCの方が概ねレベルが高くなります
・ダート替わりで期待できる馬は「スマート出馬表」でチェックしてください。双馬メモに「馬場」と書いてある馬が、ダート替わり、芝替わりで期待できる馬です。
──札幌2歳Sと小倉2歳Sは、双馬さんが前々回(第168回)に言っていた通りになって驚きました。さすが馬券特化型の2歳戦診断です。今回もよろしくお願いします。
▼ピックアップレース(1)
8/25 新潟11R 新潟2歳S 芝1600 良
勝ち馬:トータルクラリティ
双馬:レースレベルは平均ですが、1着馬、2着馬は素直に評価していいと思います。勝ったトータルクラリティは良い馬なんですが、牡馬ということもあり、マイルのここを勝ったからといって即クラシック候補とまでは言えません。
逆に、2着のコートアリシアンは高く評価すべきでしょう。母父ハーツクライなので2戦目で凡走するかもしれないと思っていたんですが、僕が思っている以上に強かったようです。新馬戦よりもペースが速くなっているのに折り合いを欠いて、それでも1/2馬身差の2着なので阪神JFが楽しみです。
サートゥルナーリアはキレ味型を多く出しているので、重賞でもどんどん活躍馬が出ると思います。結局、サンデークロスができるのが重要ってことですね。
4着のマジカルフェアリーもサートゥルナーリア産駒ですけど、直線の最後で脚が回らなくなっていたので、こちらは小回りのほうが良いタイプだと思います。
5着のジョリーレーヌはノーザンファーム生産のモーリス産駒なので、2戦目で追走が速くなるのは良くありませんでした。
2番人気9着のシンフォーエバーは、新馬戦がドスローの逃げで恵まれていますし、血統的に見ても日本の芝マイルで強いということはなさそうです。
3番人気6着のスターウェーブは距離延長のKingman産駒ですから、ここは力を出せていません。
▼ピックアップレース(2)
8/31 札幌11R 札幌2歳S 芝1800 重
勝ち馬:マジックサンズ