競馬評論家・TARO氏による、騎手の分析を中心にした回顧&展望コラム『TAROのジョッキーズファイル』。今回取り上げるのは前回に引き続き「北村友一騎手」です。
なお、『競馬放送局』ではTARO氏の厳選勝負レース(予想)を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください!
夏の函館開催が先週で幕を閉じました。リーディングは18勝を挙げた佐々木大輔騎手。冬の段階から当コラムでは注目騎手として取り上げていましたので特に驚きはありませんが、持ち味といえる馬場読み力の高さをローカルの小回りで存分に見せてくれました。
18勝のうち芝で10勝、ダートで8勝。芝中距離での活躍も目立っており、決して勢いだけで勝っているわけではなく、今後にも期待ができそうです。またダート1000mで5勝。減量が活きたのはもちろんですが、スタートの上手さも光りました。
もっとも、最終週は土日に重賞があり上位騎手が揃っていたため未勝利。名手が集う中でも結果を出していけるかどうか、今後も注目です。
▼参考記事 / 2月23日公開
【第72回】小倉で大爆発! ▲佐々木騎手の考察&中山記念のジョッキー展望/TAROのジョッキーズファイル
さて、今回は前回に引き続き北村友一騎手。復調してきた名手の第2弾です。
~燃費の良さで距離を持たせる~
前回のコラムで、復調の要因として「馬の末脚を引き出せるようになって来た」とお伝えしましたが、もともと北村友一騎手は馬をリラックスさせて走らせるのが上手な騎手です。いい意味で馬上で存在を消せる…といえば良いでしょうか。
その良さが活きるのが「長距離戦」です。
復帰後、重賞で4度馬券に絡んでいますが、そのうちの2度はディアスティマとのコンビ。日経賞3着、目黒記念2着と、いずれも芝2500m重賞で好走しています。
もともと燃費の良いジョッキーで、距離を持たせることに長けたジョッキー。クロノジェネシスも北村友騎手だからこそ、あれだけ長丁場でも走れる馬になったと思いますし、パフォーマプロミスでの天皇賞(春)3着などは、ジョッキーの能力ありきの好走だったと思います。その特徴は復帰後も変わりません。