東京スポーツ・藤井真俊記者によるPOG最新情報。今回はアネモネS、スプリングSの振り返りと、今週土曜中山で行われるフラワーCの注目馬情報です。現場記者だからこそ聞ける話は必見です!
藤井真俊記者の最新記事や予想等はWebサイト「東スポ競馬」でご確認ください。
先週は中山で土曜にリステッド・アネモネS、日曜にGII・スプリングSと2つのクラシックトライアルが行われました。
桜花賞トライアルのアネモネSは、トワイライトシティが好位のインから抜け出してV。1月に新馬戦を勝ったばかりの身ながら、直線では馬の間を割って伸びるセンスを見せました。
ただし、決着タイム1分35秒7は近10年で最も遅い凡タイムであるうえ、半馬身差の2着プリムツァールとは内外のコース取りの差も大きかったように思えます。すなわち圧倒的な力差を見せた勝利ではなく、将来性はともかくとして、桜花賞候補となりうるかは微妙なところでしょう。
一方、皐月賞トライアルのスプリングSは、先週の当コラムでもご紹介したピコチャンブラックが早め先頭から押し切り勝ち。主戦の石橋脩騎手に戻って持ち味を出し切りましたが、重馬場の影響もあって走破タイムは1分51秒5にとどまりました。
過去10年で1分50秒を超えたスプリングSは2021年の1度だけで、当時の上位3頭(ヴィクティファルス、アサマノイタズラ、ボーデン)がいずれも春のクラシックで好走できなかったことを考えると、やはりこの結果だけをもって皐月賞うんぬんとは言えないように思われます。
さて、今週は土曜中山でGIII・フラワーCが行われます。過去10年の勝ち馬から春のクラシックを制した馬はいませんが、かつては桜花賞馬やオークス馬を複数輩出。近年では2021年に本レースで3着だったユーバーレーベンがオークス馬となっており、トライアルレースではないものの、その年の牝馬クラシックを占う一戦と位置づけられています。