毎週日曜日更新の当連載『フロントライン』は、現代競馬のキーマンとも言えるノーザンファーム天栄の場長・木實谷雄太氏に、競馬に関するさまざまなお話を伺うロングインタビューコラムです。聞き手:亀谷敬正。
▼今回の主なトークテーマ
・富士Sのトロヴァトーレ、秋華賞のドリームコア敗因分析
・ラフターラインズなど5頭出走のエリザベス女王杯情報
・グランアレグリアの2番仔など今週末デビュー予定の2歳馬情報
富士Sのトロヴァトーレ、秋華賞のドリームコア敗因分析
――富士Sですが、1番人気のトロヴァトーレがまさかの12着。何がありました?
木實谷:返し馬の時点では、この馬としては柔らか味もあって、ルメール騎手もすごく褒めてくれていたそうなのですが、ゲートで出遅れて前と離れてしまったら、もう全く進んで行かなくなったそうです。
懸念していた通り、1600m戦は今のトロヴァトーレにとっては短かったですね。その上、速い流れになったことで、余計に嫌気が差したのだと思います。
馬は大丈夫そうなので、また改めてですね。距離を延ばしたり、ダートを試したり、色々とやっていこうと思います。
――ファンダムも10着に終わりました。
木實谷:こちらに関しては正直、もうちょっと走って欲しかったです。辻調教師によると、左手前で一瞬脚を使った後、右手前になったら勢いがなくなってしまったとのことでした。
ただ、天栄に戻ってきた馬体を見ても余裕残しだった印象もありますし、より良い状態で出走できるよう、辻調教師とコミュニケーションを取って進めていきたいと思います。
――翌日の秋華賞ですが、2番人気のドリームコアは3着でした。
木實谷:1週前の追い切りの動きに良化の余地を感じたことから、当該週の追い切りを当初予定していた水曜日から木曜日にスライドしたのですが、動きも良く、うまく修正できたと感じていた中、金曜日に京都に移動してから、思いのほか現地で悪い意味で落ち着いてしまって、当日の馬体重増(プラス10キロ)に表れてしまいました。
それが結果として前半の行きっぷりの悪さに繋がって、ポジション取り、最終的には着順にも影響した印象です。道中後方3番手からでも能力があるから差してきましたが、カナルサンマルタンの位置、モンローウォークの後ろが取れていれば、もっと際どかったと思います。
――3番人気6着のラベルセーヌ、4番人気13着のカナルサンマルタンについてもお願いします。
木實谷:ラベルセーヌに関しては、レース運びもスムーズでしたし、現状の力は出せたと思います。GIクラスで戦えるよう、トレーニングを積み直して、力をつけていきたいですね。
カナルサンマルタンは輸送も特に問題はなく、前走時より落ち着いて臨めたと思います。ただ、その落ち着かせることに重きを置きすぎて、2000mを走り切るだけの体力作りが出来ていなかった印象ですね。今後に向けては、心身のどちらかに偏らず、バランスをとって調整を進めていきたいと思います。
ラベルセーヌもカナルサンマルタンもまだ3勝クラスなので、自己条件から頑張ります。
――続いて、注目の新馬戦についてもお願いします。10/17(土)の東京芝1400m戦、1番人気に推されたジルファノーガが3馬身差の圧勝でした。同じ日の東京芝1800m戦のソーロブストも強かったですね。
木實谷:ジルファノーガは嘉藤調教師の感触もすごく良かったので、その通りの内容だったのではないでしょうか。ソーロブストもよく勝ってくれました。素晴らしい内容でした。
――翌日の東京芝2000m戦を勝ったユメノカケラも天栄調整馬ですよね?
木實谷:そうです。ユメノカケラは戦前から上原佑紀調教師の感触も良かったですよ。
ラフターラインズなど5頭出走のエリザベス女王杯情報
――ここからは今週末の出走予定馬について伺います。エリザベス女王杯はジョスラン、ステレンボッシュ、チェルヴィニア、マリアイリダータ、ラフターラインズと、大挙5頭が出走を予定しています。
