競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「今秋の東京芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週末は東京競馬場で天皇賞(秋)が行われますね。その舞台である東京芝。今期は例年以上に中団からの差し馬が台頭しています。
秋の東京開催、3週目が終了した時点での昨年と今年の脚質別勝率を比べてみましょう。
▼2021年(10月9日~24日。芝レース39)
逃げ:10.0%
先行:11.2%
中団:6.0%
後方:5.3%
▼2022年(10月8日~23日。芝レース42)
逃げ:10.9%
先行:7.7%
中団:9.0%
後方:5.3%
逃げ馬は昨年と同水準の成績を収めているものの、先行馬の勝率は減少。一方、中団馬の勝率は9.0%に上昇。後方馬の勝率は昨年と変わりませんが、連対率や複勝率は昨年を上回っています。そして、今年は8枠と7枠の勝率が高く、1枠と2枠の勝率は低め。つまり、「ここまでの東京芝は外差し優勢の馬場になっている」と言えます。
東京芝に関しては近年、張替方法や張替時期は変わっていませんし、昨年同様のエアレーション作業が施され、秋の東京開催を迎えています。ではなぜ、今年は差しが決まっているのでしょうか。