競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「小倉芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週に開幕した1回小倉開催。開幕初日から雨が降ってしまい、芝のレースは14日(土曜)が重、15日(日曜)は稍重で行われました。脚質別成績は逃げ3勝、先行5勝、差し4勝、後方1勝。さすがに開幕週で土日とも、前半のレースや逃げ・先行馬による決着では内目が伸びていましたが、後半のレースでは馬場の4~6分くらいを伸びる差し系が台頭。15日の6レース以降はすべて5枠から外枠の馬による勝利でした。
冬の小倉の開幕週の芝レースと言えば、比較的先行有利というのがパターンですが、去年と今年は中団馬の勝率、連対率、複勝率が上がっています(2020年と2021年の1回小倉の開幕週の中団馬の勝率は4.0%、連対率は8.5%、複勝率は16.9%。2022年と2023年の勝率は4.3%、連対率は11.0%、複勝率は19.5%)。
特に今年は土日とも道悪だったので、その影響もあったと思います。ただし、差し系の出番が増えた理由がもう一つあると考えています。それは、小倉芝では去年から開幕前のエアレーション作業の回数を1回から2回に増やしたという点です。