競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「除雪作業と走破時計の関係」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週の10日(金曜日)は関東地方で久しぶりに雪が降りましたね。東京競馬場では朝方から降り始めていたので、開催の有無を心配した方も多かったのではないでしょうか。私も天気予報サイトを数分おきに見て、府中市の雪の状況をチェックしていました(苦笑)。
JRA広報部によると、11日(土曜日)午前5時の東京競馬場の積雪は4センチ。朝6時からおよそ460人体制で懸命な除雪作業が行われました。私はこの日、ラジオの競馬中継の仕事で東京競馬場へ行っていたので、その除雪作業の進行状況を時々、アナウンスしていたのですが、10時前にはほとんどの除雪作業が完了したので、そのスピードと的確な作業ぶりに驚きました。
東京競馬場での通常開催の馬場管理は約150名体制で行われています。11日に約460名で除雪作業を行ったということは、臨時の作業員さんを招集したのでしょう。発走時刻の遅れがあっただけで無事に開催が行えたのですから、作業員の皆さんに本当に感謝ですよね。
ちなみに、芝2000mの発走地点の除雪作業は最後まで行われませんでした。あれ? と不思議に思ったのですが、先週の土日は芝の2000m戦が一つも行われないことを知り、なるほどと納得。その後、芝2000mの発走地点の雪は気温の上昇とともに自然にとけていきました。
以前、馬場造園課の方から『JRAの除雪作業には過去の経験を元に作成した除雪作業マニュアルがある』と聞いたことがあります。今回の除雪作業もそれに基づいたものだったのでしょう。