競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは今週からBコースに替わる「東京芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週日曜は東京、京都、新潟ともに、雨の影響を受けてしまいましたね。京都芝コースは暗渠管が新しく設置されたことで排水性が向上しましたが、先週日曜はかなりの雨が降ったことで、不良馬場となってしまいました。暗渠管は雨が止むと、より優れた排水性を発揮するので、今後の参考にして下さいね。
東京競馬場と京都競馬場は、今週から芝がBコースに替わります。京都は今回の路盤改造工事を行って初めて迎えるコース替わりなので、どのような傾向になるのかわかりません(おそらく良なら開幕週のような先行系~中団が優勢になると思いますが)。そこで今回は東京にスポットを当てます。
東京競馬場は内側から3mの所に柵が移動。先週日曜に雨の中で競馬をしたことで出来た傷みは、ある程度カバーされます。ですから良馬場であれば、この週は先行系や内目から伸びて来る馬がやや優勢になりやすいです。
この時期のBコース替わりで忘れられないのが2015年のヴィクトリアマイル。前半1000mを56.9秒のペースで逃げた18番人気のミナレットが3着に残り、2番手を追走した12番人気のケイアイエレガントが2着。勝ったのは4コーナーで5番手だった5番人気のストレイトガール。3連単2070万5810円はJRAのG1レースにおける史上最高配当! 残り400mを過ぎても、ミナレットとケイアイエレガントの脚がまだ残っていそうな状況を見て、とにかく驚いたのを覚えています(苦笑)。