競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「函館芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週から函館開催が始まりました。北海道競馬が始まると夏競馬本番を感じさせますよね。ここ3年間は行けていませんが、近いうちに函館か札幌競馬場に行けたらと思っています。今回はその函館競馬場の芝コースについてお伝えします。
昨年の1回函館開催終了後の9月に、3~4コーナーおよび1コーナーのコース内側を中心に約6600平方メートルの芝の張替が行われました。開幕前に函館の馬場担当者に取材すると、『昨年秋と今年春の天候が良かったことから、芝の定着が例年よりも良いです。芝の生育は良好ですよ』と話していました。
そしてクッション性確保のため、昨年の10月中旬にシャタリング作業を実施。また、雪解けが早かったこともあり、今春は2回(3月中旬と5月中旬)バーチドレンによるエアレーション作業が実施されています。
先週土日のクッション値平均は7.35でやや軟らかめ(昨年の開幕週平均は7.3)。北海道で使用されている洋芝は地下部に細い根が密集したマット層があり、この部分の保水量が多いため、野芝の競馬場と比べるとクッション値は低め。7~8くらいが洋芝の標準値です。
そして、先週土日の芝コースの含水率平均は15.825%(昨年の開幕週平均は12.875%)。今年の含水率が高いのは9日(金曜)から10日(土曜)の朝まで、計14ミリの雨が降った影響でしょう。現に今年の開幕週は昨年より少し時計がかかっていました。
では、脚質別成績はどうだったのでしょう。