競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは先週から開幕した「中京芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週から夏の中京開催が始まりました。7月に中京開催が行われるのは2019年以来です。まずは、開幕前に中京の馬場担当者に取材した情報からお伝えしましょう。
今年の2回中京開催が3月26日に終了。その後、4月初旬に2コーナーの傷みが生じた箇所を中心に約800平方メートルの芝張替を実施。その他の箇所も蹄跡補修、洋芝の追加播種が行われています。また、クッション性確保のため、エアレーション作業を実施。ちなみに、2019年の7月も開催前にエアレーション作業が実施されていました。
馬場担当者は『前開催から3カ月あったことにより、2コーナーの張替箇所はもちろん、今年2月に張り替えた3コーナーから正面直線中ほどの芝も回復しています。芝の生育は順調で、全体的には良好な状態です』と話していました。
中京の芝コースは2012年、馬場改造工事を経てリニューアル。直線が長く坂があることもあり、リニューアル当初は差しが決まりやすく、タフな状態になりがちでした。特に雨が降ると極端に時計がかかるケースが多く、後方馬が大外一気の差し切りを決めるレースが良く見られました。
一方で、良馬場の時はレコードタイムが出るなど、傾向が極端になりがち。それは中京の芝コースの路盤で使用されている山砂が影響していました。