競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「函館芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
早いもので、今年の函館開催も今週が最終週ですね。今年も函館には行けなかったなあ。来年こそ、湯の川温泉とセットで行きたいです。
さて、今週はその函館芝コースがテーマ。芝コースの1周距離は1651.8m(Bコース時)。直線は262.1mで、JRA10場の中では直線が一番短いコースです。高低差は3.5mあり、ゴールから2コーナーにかけては緩やかな下り勾配。その後、4コーナーまで上り勾配が続き、ゴールまでは緩やかな下り勾配となっています。
直線が短いため、逃げ馬と先行馬の勝率が高いのが特徴。2018年以降の過去5年、函館芝コースの成績では約7割が逃げ馬と先行馬による勝利となっています。
近年の函館競馬で大きな変化といえば、2012年からは1回、2回開催が6日間ずつとなって、開催日程が短縮されたことです。それによって、以前より芝は傷みにくくなってきています。
1回開催の全6日間、2回開催前半の2日間でAコースを使用した後、2回開催後半の4日間はBコースに替わります。ですから、大抵このコース替わり週は内側が良い状態。現に、先週はBコース替わりで、14あった芝レースの脚質別成績は逃げ1勝、先行9勝、中団3勝、マクリ1勝。内目を走る先行系が優勢になっていました。
さあ、今週末は函館開催を締めくくる函館記念が行われます。