競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「小倉芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週から小倉開催が始まりましたね。芝のレースは14鞍行われ、脚質別成績は逃げ4勝、先行4勝、中団5勝、マクリ1勝(土日とも良)。勝ち馬14頭中9頭は4コーナーで4番手以内でした。全体的には内目を通る先行系の活躍が目立ちましたが、例年の開幕週同様に差し系もそれなりに来ていました。
そして、私が気になったのが走破時計。例年夏の小倉の開幕週ほどの高速馬場ではありませんでしたよね。例年、開幕週の芝1200m戦では1分6秒台がマークされることも珍しくないですが、今年は一番速くても1分7秒7でした。
昨年夏の小倉開催(7月2日~7月24日と、8月13日~9月4日の計16日間)のクッション値平均は約9.3。一方、先週の小倉芝のクッション値平均は8.9でした。クッション値はその値が低いほど軟らかいですから、例年に比べると軟らかかったことが時計面に影響したと思います。
小倉競馬場では先週、週の中間は9日(水曜)と10日(木曜)に計31.5ミリの雨を記録。11日(金曜)の正午には良に回復していたものの、その中間の雨が多少残っていた可能性があります。
そして個人的にはあと一つ、影響した理由があったのではと考えています。