競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「新潟芝」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週の日曜日は久しぶりに亀谷競馬サロンにお邪魔させて頂きました。サロンメンバーの方から馬場にまつわる質問があったのですが、その内容が『含水率が1~2%台という極端に乾いているダートの時に時計が速くなるのはなぜですか?」というもの。実は今の新潟や小倉のダートがまさにそういう状況なので、元々、その理由を檀上でお話ししようと思っていたんです。ですから、その現象にすでに気づいていた方がいたとは、さすが亀谷競馬サロンのメンバーさんだなと驚きました。
今後も亀谷競馬サロンに伺う予定があるので、馬場にまつわる疑問があれば聞いて下さいね。お答えできる範囲で、お伝えしたいと思います。
▼参考記事
先週末(8/19~8/20)のリアルサロンレポート
さて、全国的にまだ暑い日が続いていますね。新潟競馬場では7月21日以降、雨量が計測されていません。報道で、新潟県五泉市にある早出川ダムの貯水率が29年ぶりに0%になったと知りました。水不足はお米や農作物に影響が出ますから、心配ですよね。
芝もイネ科の植物ですから、生きていくためには水が必要です。ただ、どの競馬場の芝コースにも、内ラチと外ラチ沿いにスプリンクラーが設置されており、気温が高い日は散水が行われるので、雨不足でも大きな影響はありません。
JRAホームページの馬場情報を見ると、8月以降の新潟競馬場の芝コースではほぼ毎日、散水を行っていると記載されています。ただ毎日、散水をしているとはいえ、これだけ暑いとさすがに乾いてしまうので、依然、速めのタイムが出ています。
脚質別成績はどうなっているのかというと、先週の新潟芝は13のレースが行われ、逃げ2勝、先行4勝、中団5勝、後方2勝。先々週から差し系が台頭していましたが、先週も差し系がやや優勢。土日で5つあった外回りのレースのうち、4レースは中団馬と後方馬による勝利。内回りのレースではまだ内目が伸びるものの、差し系の馬の勝利だと馬場の3~6分くらいが伸びるようになっていました。