競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「夏競馬最終週の芝コース」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今年の夏は日本全国、本当に暑いですよね。特に新潟地方は連日、酷暑日が続いています。新潟競馬場では7月21日以降、雨量を観測していません。当然ながら、7月29日の開幕週から先週末までの5週間、芝コースもダートコースもすべて良馬場。今週末も新潟は天気が良さそうなので、このままいくと開催6週間、すべて良馬場で終わりそう。こんな開催は私も近年、記憶にありません。
その新潟競馬場、先週は芝レースが13鞍あり、逃げ1勝、先行3勝、中団7勝、後方2勝。3回新潟2週目よりも差し系が台頭。1着の13頭中10頭は5枠から外の馬。日曜の9レース以降の勝ち馬はすべて7枠か8枠の差し馬で、馬場の外目を伸びていました。
夏開催の新潟芝は6週間すべてAコースのため、例年、開催後半になると外差し馬場になりがちです。今年はここまでずっと良馬場で雨の影響を受けていないことから、例年ほどではありませんが、先週から外差し優勢の馬場になってきたことは留意すべきでしょう。
小倉は先週、芝のレースが14鞍あり、逃げ3勝、先行5勝、中団5勝、後方1勝。Aコース3週目で先行系が優勢でしたが、3回小倉開催2週目より差し系の勝ち馬が増加。日曜の後半はやや外伸び傾向になっていました。
また、札幌の芝コースは2週連続、雨の影響を受けてしまいました。先週は芝のレースが14鞍組まれ、逃げ2勝、先行9勝、中団2勝、マクリ1勝。勝ち馬は先行系が優勢だったものの、Cコース2週目で少し外が伸びるようになっていました。特に日曜は午後から降った雨の影響があり、8レース以降は5枠と7枠馬が勝利。外目の枠が恵まれた印象でした。
では、夏競馬ラストの今週、芝コースはどんな傾向になりそうでしょうか。