競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「白い砂」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
最近、ダートコースに“白い砂”を導入する地方競馬場が増えていますよね。すでに白い砂を使用している競馬場は北から、門別競馬場、船橋競馬場、金沢競馬場、笠松競馬場、名古屋競馬場、園田競馬場、姫路競馬場の7つ。そしてこの度、大井競馬場が砂の入替を実施。JBC競走が行われる10月29日の開催から西オーストラリア州・アルバニー産の砂に変更されます。
地方競馬場はなぜ、続々と白い砂を導入しているのでしょうか。各競馬場によって、多少の事情は異なりますが、“それまでに使用していた砂がとれにくくなったことで、砂質が低下してきている”というのがおおむね共通する理由です。
中には砂質の低下が影響して落馬事故が起こった競馬場もあり、安全確保の上でも必要に迫られたケースもあります。そこで、各主催者はレースに適した砂を求めて調査。行きついた先が白い砂だったというわけです。
最近では2022年11月の船橋、2023年4月の門別、そして今回は大井が白い砂を導入。これらがオーストラリア産なので、先に導入されていた笠松や名古屋競馬場なども同じ砂だと思っている人が多いのではないでしょうか。
取材を進めると、地方競馬場で使用されている白い砂、実は2つの産地に分かれることが判明しました。