競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「中京ダートの傾向は!?」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週末からは師走競馬。中山、阪神、中京開催が始まります。そしてG1レースは中京のダートコースで行われるチャンピオンズカップ。今回はその舞台である中京のダートコースがテーマです。
皆さんはJRAのすべての競馬場のダートコースの砂は1年に一度(開催期間が開くタイミング。夏場が多い)、機械で洗浄されて再利用されているのをご存知でしょうか。
ダートは使っているうちに馬の脚の衝撃などで細かく砕けて泥分が増えたり、ゴミが入ったりするので、そのままにしておくと排水性が悪くなる要因になります。そこで、“砂洗浄機”と呼ばれる機械でコース上の砂をすべて洗っているんですよ。
まず、コース上にある砂をすべて集めてきて、水で洗浄、泥分やゴミを取り除きます。そしてきれいになった砂だけを再利用するというわけです。競馬場すべての砂を洗うので、作業は1~2カ月くらいかかります。その後、足りなくなった分は新しい砂を足して、砂厚調整を行い、秋競馬の開幕を待ちます。
洗浄後のダートはどんな状態となっているのでしょうか。まず、泥分が少なくなっているので、水はけが良くなります。そのため雨量にもよりますが、雨が降って重馬場になっても、(洗う前の)春開催の頃に比べると良馬場に回復するのが早くなるケースが出てきます。
今週末から始まる第4回中京競馬は7月23日以来の開催。ダートコースのクッション砂は夏から秋にかけて洗浄されました。排水性が良くなっていますから、雨が降った後の回復は春よりも早くなるでしょう。
中京ダートの直線は410.7mあって長いですが基本的には馬場状態に関係なく、