競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「朝日杯FSが行われる阪神芝」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週の日曜日に行われた阪神ジュベナイルFは関東馬が1~3着を独占。このレースの前身として始まった1991年の阪神3歳牝馬S以降、関東馬の3着独占は初めてのこと。
ちなみに、今年は日本ダービーも菊花賞も関東馬が3着以内を独占。さらに関東馬のG1レースでの活躍は芝だけに留まらず、チャンピオンズCも関東馬のワンツーフィニッシュでした。とにかく、今年の大レースにおける関東馬の勢いはすごいです。
さて、今週末の朝日杯フューチュリティSは、東京スポーツ杯2歳Sを勝ったシュトラウスが人気を集めそうですが、いったいどうなるでしょうか?
そこで今回は気になる阪神の芝コースがテーマ。
先週、阪神では芝のレースが12鞍行われ、脚質別成績は逃げ2勝、先行6勝、中団4勝。勝ち馬12頭中8頭は4コーナーで3番手以内という競馬でした。日曜日は中団差しが台頭しましたが、全体としては内目を通る先行系が優勢。差すにしても、4コーナーで内目を回った馬が直線では内から4分どころを通って伸びる感じで、外伸び傾向ではありませんでした。
走破時計に目を移すと、阪神JFは1分32秒6でレースレコード。先週は未勝利戦や1勝クラスなどでは時計が少しかかるレースもありましたが、4つ行われた特別戦(エリカ賞、リゲルS、オリオンS、阪神JF)の走破時計はすべて2022年より速かったです。
考えてみれば、2021年と2022年の同時期は京都の代替で3カ月のロングラン開催中でしたからね。今年は秋の4回開催が10月1日に終わって、約2カ月空いて12月の5回開催が始まっていますから、芝の状態が良いことは容易に想像できます(ただ昨年も、3カ月続いたロングラン開催でも最終週まで内目が残るコンディションでしたけど)。
ちなみに昨年の朝日杯FSは10月から続いた阪神開催の11週目の施行でBコース4週目だったものの、1枠2番のドルチェモアが先行策から内目を伸びて勝利しました。
そして今年の朝日杯はFSは、