競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは、開幕週に行われる阪急杯について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
早いもので、今週末からは阪神と中山開催が始まりますね。今週は阪神芝コースについてお伝えします。
阪神は昨年12月28日以来の開催。前開催後、芝コースではどんな作業が行われたのでしょうか。馬場担当者に聞きました。
『傷みの激しかった内回り4コーナー出口から正面直線中程にかけて約1,100㎡の芝の張替を実施。また、コース内柵沿いに洋芝の追加播種を実施し、その後1月中旬より約4週間コース全面を保温シートで養生しています。今年の1回阪神開催の開幕は、昨年より2週間遅い事や暖冬なのも手伝って、芝は非常に良いコンディションです』
当コラムで何度かお伝えしている通り、阪神では近年、冬でも芝の張替を行っており、昨年の1回阪神開催の前は、内回り3コーナー、4コーナーから正面直線にかけて約5200㎡の張替を実施していました。冬の張替をするようになった阪神の芝コースは最近、本当に傷みにくくなっており、開催の最終週まで良い状態をキープできるようになってきています。
ここで、昨年の1回阪神の芝レース傾向を振り返っておきましょう。昨年の開幕週は芝レースが9つあり、脚質別成績は逃げ2勝、先行4勝、中団2勝、後方1勝。1着9頭中6頭は4枠から内の馬。速い時計が出て、基本的には内目の先行系が優勢。差すにしても内目からで、いかにも開幕週といった感じの馬場でした。
では、今週の開幕週はどんな傾向になりそうでしょうか。