競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「馬場読みが難しい今の中山芝」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
第2回中山競馬は先週で3週目が終了しました。先週、中山芝は10鞍行われ、脚質別成績は逃げ2勝、先行2勝、中団6勝。先週はAコース3週目。重スタートの土曜日の前半は3~5分くらいからの差しが決まっていましたが、馬場が乾いていった後半は内目も伸びました。
そして、日曜日は9レースまでは真ん中~外目からの差しも来ていましたが、アネモネSを勝ったキャットファイトは先行し、直線は内から抜けてきました。
ということで、土日とも前半は真ん中~外目からの差しが台頭していたが、土日とも11レース以降は内目が伸びたことになります。つまり馬場が乾いていけば、まだ内が伸びる馬場だったのだと思います。でも、途中までは外差しだったのに、後半に内が伸びるというのは、結果を見ればそうですけど、いつ内が伸びるようになるかはやってみないと分からないところがあり、難しいですよね(苦笑)。
2回中山は開幕週から3週連続で金曜に雨量があり、この3週間の土曜は毎回、道悪の状態でスタートしています。2週目からは4コーナー内側の芝が飛ぶようになっており、より水分をより含んでいた3月9日(土曜)は逃げや先行馬は苦戦傾向(この日、逃げ馬で3着以内は1頭のみ)。9日の連対馬10頭中9頭は中団馬でした。中山で乗っていた騎手からは、『特に4コーナーが緩い』といった声が聞かれました。
それでも、乾いていくとまだ内目を通っても大丈夫な馬場になっていくのは前述の通り。直線はあまり芝の塊が飛んでいませんし、内目が荒れている訳ではありません。
では、今週末はどんな馬場になるでしょう。