競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「天皇賞・春が行われる京都芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週から6週連続でGIレースが行われますね。人馬ともに安全にレースが行われることを心から祈りながら、春競馬を注目していきたいです。
春のGIシリーズ第1弾は京都競馬場で行われる天皇賞・春。京都芝コースは昨年春に路盤改造工事を実施しましたから、今の状態が気になるところ。ということで、まずは先週の傾向から振り返りましょう。
先週、芝のレースは11鞍あり、脚質別成績は逃げ1勝、先行8勝、差し2勝。勝ち馬1着11頭中9頭は4コーナーで4番手以内。昨年の春の京都開幕週より先行馬が優勢でした。
続いてはタイムです。良馬場だった土曜日は4歳以上1勝クラスの1800m、4歳以上2勝クラスの1600mの勝ち時計はともに、昨年の開幕初日の同条件のレースより速く、昨年の開幕週より速い時計が出る印象でした。
一方、日曜日は11時過ぎから雨が降りだし、10レース以降は稍重。日曜日に行われた比良山特別、センテニアル・パークS、マイラーズCの勝ち時計は2023年よりも少し遅くなりました。やはり、雨の影響があったと思われます。
土曜日に速い時計が出ていたのは、芝コースが乾いていたからでしょう。今年は開幕までの週の中間雨量が昨年の同時期より少なく、土曜の含水率平均は7.5%。昨年の開幕初日の平均は9.4%でしたから、今年はやはり乾いていました。
では、天皇賞・春が行われる今週はどんな馬場になりそうでしょうか。