競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「今の東京ダートが乾きにくい理由」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
東京競馬場では先週から5週連続でGI競走が始まりました。そして今週はヴィクトリアマイル。芝コースは今週からBコースに替わります。
毎年、このBコース替わり週は良馬場なら前週より時計が速くなり、先行系や内目が残りやすいので注意が必要です。
一方、2019年以降のヴィクトリアマイル脚質別成績は、先行2勝、中団3勝。最近は逃げ馬や先行馬が穴を開けるケースはほとんどなく、先行馬や中団馬が活躍しています。
ただし、2014年に逃げ切ったヴィルシーナ(11番人気)、2015年に2番手から2着に残ったケイアイエレガント(12番人気)、逃げて3着に粘ったミナレット(18番人気)など、過去には大波乱となったケースもありました。
今年の東京芝はここまでの3週間良い状態で来ており、昨年より少し速い時計が出る印象です。天気予報によると、今週土日も雨の心配がなさそうなので、ヴィクトリアマイルはそろそろ先行系の大駆けに注意したいと思っています。
さて先週、東京競馬場であるトラックマンから、『東京競馬場のダートは何で稍重のままなんですか?』と聞かれました。
東京のダートは2週目に、4月22日(月)から24日(水)までに計19.5ミリの雨が降って、土曜日が稍重で、日曜は良。そして先週の3週目は4月30日(火)から5月2日(木)までに計28ミリの雨が降って、土曜日は稍重。日曜日には良に回復しました。
先週土曜日の府中市の最高気温は28度まで上がりましたから、私も土曜日のうちに良に乾くかなと思っていました。なぜ、今の東京ダートが乾きにくいのでしょう。その理由は以下の通りです。