競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「来週の宝塚記念も行われる京都芝コースの現状」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
▼新刊発売のお知らせ
小島友実さんの新刊「馬場のすべて教えます2~JRA全コース徹底解説~」が5月24日(金)に発売されました。ロングセラーとなった前作からの続編、馬場の参考書としてぜひご活用ください!
例年ですと、この時期は阪神開催が始まっていますが、今年は阪神競馬場がお休みに入っている関係で、京都開催が続いています。
今年の宝塚記念は京都芝2200m戦で行われますから、芝の状態を気にしている方も多いのではないでしょうか。そこで今回は京都芝を取り上げます。
先週の京都芝コースでは11鞍レースが行われ、脚質別成績は逃げ1勝、先行6勝、中団3勝、後方1勝。全体的には先行系が優勢ではあったものの、Cコース2週目で少し外伸びにシフト。
特に雨が降ったり止んだりだった先週日曜日は、直線の内側を少し開ける進路取りが見られ、6~7分所くらいを伸びて勝つ馬が多かったです。
なお、枠では1着11頭中7頭は6枠から外。先週土曜日の勝ち馬5頭はすべて6~8枠でした。
振り返ると、4月21日(日曜)に途中から稍重になった以外、今年春の京都芝コースは開幕週から5月26日まで良馬場で施行されています。雨の影響を受けることが多かった昨年の同時期と比べると、明らかに良い状態でレースが行われてきました。
そのため、良馬場だった先週土曜日はまだかなり速い時計が出ていました。しかし、先週日曜日に雨の影響を受けて稍重で施行されたことで、時計の出方が鈍りました。この時計面と外伸びにシフトしていた件は見逃せない傾向です。
今年春・前半の京都芝コースは好天に恵まれることが多く、内枠馬も台頭していましたが、この春8週目の開催となる先週を見ると、いよいよ内側が少し傷んできた印象です。
では、今週はどんな状態になりそうでしょうか?