競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「今年の札幌芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
▼新刊発売のお知らせ
小島友実さんの新刊「馬場のすべて教えます2~JRA全コース徹底解説~」が5月24日(金)に発売されました。ロングセラーとなった前作からの続編、馬場の参考書としてぜひご活用ください!
毎日、本当に暑い日が続いていますね。ここ最近、週の中間は雨が降ることはあっても、週末は好天になるケースが多く、中京、新潟、札幌競馬場は先週と先々週は芝もダートもすべて良馬場でレースが行われました。
そのため、3場とも芝コースの走破時計が速いですね。先週の札幌芝コースでは1500mで行われた土曜の新馬戦で2歳コースレコードとなる1分28秒8で決着。その翌日のクローバー賞で1分28秒6がマークされ、レコードが更新されました。その先週の札幌芝レースは14鞍組まれ、逃げ4勝、先行7勝、中団3勝。Cコース替わりだったこともあり、内目を通る逃げ馬や先行馬が活躍していました。
私が今年の札幌芝コースは特に状態が良いなと感じたのは、Aコース4週目だった2回札幌1週目(8月10日&11日)。例年、4週目ともなれば内側が多少、傷んでくるのですが、今年は目立った傷みが見られず、内目を通る先行馬が優勢で、勝ち馬14頭中13頭は4コーナーで3番手以内でした。
傷みが少ない状況が影響しているのか、今年の札幌芝コースでは差し馬が苦戦しています。昨年7月22日~8月20日までに行われた札幌芝レース70鞍のうち、4コーナーで7番手以下だった馬は(7・15・14・380)でしたが、今年7月20日~8月18日までの札幌芝レース70鞍のうち、4コーナーで7番手以下は(3・10・16・366)でした。
どうして今年はここまで状態が良いのでしょうか。前述した通り、ここ2週間は好天に恵まれ、良馬場でレースができていることも要因でしょう。あと私は開幕前に札幌芝コースで行われたエアレーション作業も影響していると考えています。