競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「先週開幕した秋の福島開催」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週から秋の福島開催が始まりました。福島では例年、夏開催後に芝を張り替えるので、この秋開催が一番良い状態。今年も夏開催後にコース内側の傷んだ箇所、約10000㎡の芝張替が実施されました(例年通り、使用された芝はすべてエクイターフです)。
しかし、今年の開幕週はあいにく土曜日に雨が降ってしまい、土日とも芝コースは道悪でした。
秋の福島開催開幕週の芝が稍重以上の道悪になるのはかなりのレアケース。コジトモ調べによると、なんと2008年10月25日以来でした(この日は1Rと2Rが稍重)。
その福島競馬場では先週、芝のレースが12鞍行われ、逃げ1勝、先行4勝、中団7勝。
芝を張り替えたばかりの状態で迎える秋の福島開幕週は例年、内枠や内目を通る先行系が優勢になるのですが、今年は珍しく差しが台頭。これは土曜に26ミリの雨が降り、土日とも道悪で行ったことが影響したと思います(ただし、1着12頭中8勝は1~4枠で内枠優勢という傾向は変わりませんでした)。
福島芝コースは週を追うごとに走破時計が掛かっていきやすいです。そしてAコース2週目となる秋開催2週目は、開幕週より差し系が台頭する傾向があります。
ただし、週の中間に雨がほとんど降らずに乾いた状態になると、内側が優勢になることもあるかもしれません。週末の天気を含めて、馬場傾向に注意したいところです。
今週末は福島記念が行われますね。福島では2012年から張替で使用するエクイターフの量が増加。それ以降は傾向が変わってきました。