競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「Dコースに替わる京都芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
10月5日から始まった秋の京都開催。今年は変則開催の影響でロングラン開催となっており、先週が10週目でした。芝コースはAコースを4週間、BコースとCコースを3週間ずつ使用してきて、先週はCコース3週目でした。
その先週、芝のレースは10鞍行われ、先行9勝、中団1勝。勝ち馬10頭中9頭は4コーナーで3番手以内。ペースが流れた阪神ジュベナイルフィリーズはアルマヴェローチェの外差しが決まりましたが、差して勝ったのはアルマヴェローチェのみ。基本的には先行馬が活躍していました。
先々週の日曜日は芝レースすべてで各馬が内側を開ける進路取りをしていたため、先週もそうなるのではと思っていました。しかし、先週は内側が復活。これには驚きましたね。直線で各馬が内を開けて、外に進路取りをするレースは先々週より明らかに少なくなっていました。
11月8日(日曜日)のクッション値11.6は京都芝コースの最高値。京都競馬場では11月27日(水曜)以降に雨量を計測しておらず、このクッション値を見ても、馬場が締まってきていることがわかります。
そして馬場を使い込んできて、内も外も同様に荒れてきたため、どこを通っても同じ状態になってきています。これらの背景から内側が復活し、先行馬が活躍したのだと思います。
枠順別成績では1着10頭中9頭は5枠から外の馬でしたが、勝ち馬9頭中5頭は2番人気以内。阪神ジュベナイルフィリーズで2着のビップデイジーと3着のテリオスララは、ともに1枠で4コーナーでは内目にいましたし、先週の1枠の成績は(0・2・4・5)で複勝率は54.5%。内目の枠は不利ではありませんでした。
では、今週はどうなりそうでしょうか。