競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「今週から開幕する小倉の芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今週から小倉競馬が開幕しますね。開幕初日のメインレースは“小倉牝馬ステークス”。聞きなれないレース名だなと思う方が多いのではないでしょうか。
開催日程の変更に伴うローテーションの整備などによって、愛知杯が小倉牝馬ステークスに名称変更。小倉芝2000mが舞台となり、今年から第1回小倉牝馬ステークスとして実施されることになったものです。
ちなみに、2020年と2024年の愛知杯は今回と同じAコース1週目の小倉芝2000mで行われていたので、気になる方はレースを見返すと参考になると思いますよ。
では、今回のコラムの本題である小倉芝コースについてお伝えします。昨年の3回小倉開催は7月21日に終了。昨年の3回開催後、小倉芝コースではどんな作業が行われたのでしょうか。
小倉の馬場担当者に取材すると、「傷みが激しかった向正面~4コーナーの内柵沿いを中心に、約4800㎡の張替を実施しました」とのこと。なお、主に張替に使用された芝は小倉競馬場で元々、広範囲に使用されているエクイターフです。
小倉では例年、芝の張替作業を冬開催後の3月下旬から4月下旬にかけて実施するので、本来、夏開催後の芝張替は行われていません。ですから昨年夏の開催後に芝張替を実施したと聞き、驚きました。その理由について、「昨年夏の開催中の雨の影響もあり、向正面~4コーナーにかけて、傷みが激しくなってしまったためです」と担当者は話していました。
そして、昨年10月下旬にオーバーシード用の洋芝の種が蒔かれ、洋芝が生長。馬場担当者は、「夏の暑い時期を野芝の養生に充てることができたため、野芝は非常に密に生えており、良い状態です」と語っていました。
夏の小倉開催は一昨年までは例年、8月末まで競馬が行われていましたよね。しかし、昨年は例年より約1か月半早く7月21日に終了しました。その影響で、芝は真夏の暑い日差しをたっぷり受けて養生できた、という訳です。
また、1回小倉開催に向けてのエアレーション作業はどうなっているのでしょうか。これも馬場担当者に聞いたところ…、