競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「今週から開幕する京都の芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週から始まった小倉開催。芝コースは昨年の1回小倉開催開幕週より時計が掛かっていた印象です。はっきりとした要因は分かりませんが、1月24日(金曜)に発表されたクッション値は「8.0」。昨年の1回開催前の1月12日(金曜)は「8.8」でしたから、今年は軟らかい状態で始まったというのはあるかもしれません。
今週末は雨が降る可能性がありますから、今年冬の小倉芝は少しタフな状態が続くかもしれませんね。小倉芝については何か分かったら、お伝えしたいと思います。
では本題です。今週から京都競馬が開幕しますね。変則開催の影響で昨年より約1か月遅い開幕となります。去年の7回京都開催が12月28日に終了。昨年後半の京都開催は10月5日から12月28日の約3か月のロングラン開催で、後半はさすがに芝が傷みましたから、状態が気になるところ。京都競馬場の馬場担当者に話を伺いました。
「昨年秋は約3か月のロングラン開催ということもあり、向正面直線から内、外回り3~4コーナー、正面直線にかけてAコースからDコースまでまんべんなく傷んだ状態でした。正面直線ゴール過ぎの馬場入場口付近はレースの馬場入場で使用することもあり極端に傷みが激しかったため、7回開催後に約600㎡の芝張替を実施しました。また、開催で傷んだ箇所の蹄跡補修、洋芝の追加播種、及び約2週間のシート養生を実施しています」
例年、秋の京都開催後から1回開催の間は芝張替を行いません。しかし、今回は正面直線ゴール過ぎの馬場入場口付近が特に傷んだとのことで、芝張替が行われました。なお、張替に使用された芝は京都競馬場で元々使用されているあわら産の野芝です。
そして、7回開催後のエアレーション作業は前開催後から間もないということで、例年同様に実施していません。
馬場担当者は現在の状態を、「2週間のシート養生を実施したため洋芝が順調に生育し、概ね良好な状態です」と話していました。
では、1回京都開催開幕週の馬場はどうなりそうでしょうか。