競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「東京芝のDコース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週から始まった1回東京開催。雪の心配があった日曜日は雨が降ったものの、無事に開催が行われて良かったです。
気づいていた方も多いと思いますが、東京競馬場のダートコースには1月30日(木)に凍結防止剤が散布されました。
凍結防止剤が散布されると、「時計がかかるようになる」とか「大型馬が活躍しやすくなる」と言われます。先週行われた根岸Sでは東京ダートに実績のあるコスタノヴァ(496キロ)が1着、ロードフォンス(494キロ)が2着。そのほかのレースでも500キロ前後の馬の活躍が目立ちました。
一方、先週のダート未勝利戦では460~470キロくらいの人気馬が勝ち切れなかったり、凡走するケースが見受けられました。この後、雨で防止剤が流れたり、気温が下がることが想定されれば、1回東京開催中に凍結防止剤を追加散布する可能性があります(昨年は1回開催3週目の2日前の木曜日に2回目を散布)。
凍結防止剤が散布されると、JRAホームページの馬場情報に掲載されます。今後もダートレースでは軽量馬や中型馬の扱いを慎重に行いたいところです。
では今週の本題。今回は東京競馬場の芝コースについてお伝えします。この1回開催では4週間すべてにおいて、Dコースを使用。このDコースは内側から9m外に柵を設置したコースで、東京競馬場の芝レースでは最も幅が狭いコースになります。
このDコース、先行系や内枠が有利になりやすい傾向があります。現に先週の開幕週は芝レースが10鞍行われ、逃げ4勝、先行4勝、中団1勝、後方1勝。1着10頭中8頭は1~4枠。雨が降っていた先週日曜日は馬場の6分くらいを伸びて勝つ馬もいましたが、開幕初日の土曜日は内目を通る先行系が活躍していました。
なお、1回開催前に馬場担当者を取材したところ……、