競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「開幕週となる東京芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週日曜に行われた皐月賞はレースレコードを更新。Cコース替わりだったことに加えて、中間雨量が少なく、クッション値が高かったことも影響し、走破時計は土日ともかなり速かったです。
ちなみに、来年の皐月賞もCコースなのか?馬場造園課に聞いたところ、「まだ決まっていません」との事です。
皐月賞がCコース施行になった経緯は先週の当コラムに書いた通りで、今回の件は騎手側も了承しています。ただ、実際にフルゲート18頭で2000mを走ってみて、わかったこともあったと思います。今後、JRA側と騎手サイドが話し合う場が持たれるのではないかと、個人的には思っています。
そして今週からは春の東京開催、京都開催がスタート。今週はGIレースがありませんが、5月4日の天皇賞(春)から6月15日の宝塚記念まで、7週連続でGIレースが行われ、ますます競馬が盛り上がる季節です。
そこで今回は、再来週から5週連続でGIレースが実施される東京芝コースについてお伝えします。
2月の1回東京開催後、開催で傷んだ箇所の蹄跡補修、一部凸凹の修正、洋芝(イタリアンライグラス)の追加播種、約2週間のシート養生を実施。また例年通り、エアレーション作業が実施されています(今年は3月初旬)。現在の状態を馬場担当者に伺いました。
「平年より気温が高く推移しています。春からの雨量は平年程度ですが、気温の上昇に伴い、芝の生育は順調で良好な状態となっています。クッション性は例年と同程度です」
ちなみに、昨年の同時期の2回東京開幕週は芝のレースが11鞍行われ(土日とも良)、逃げ5勝、先行3勝、中団2勝、後方1勝。時計が速く、逃げ馬と先行馬が台頭しました。2回東京開催の開幕週はAコース使用が久々となるため(前年の4回東京3週目以来)、内目を伸びる先行系が優勢になりやすいです。
では、今年はどうでしょうか?