競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「小倉芝コース」について。長年にわたり“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
先週末からは福島と小倉競馬が始まり、本格的に夏競馬がスタートしましたね。今回は小倉競馬場の芝コースがテーマです。夏の小倉開催は昨年同様に6月末に開幕しました。
小倉芝コースの1周距離は1615.5m(Aコース)。これは福島競馬場に次ぐ小ささで、いわゆる小回りコース。高低差は3mで、直線は293m(Aコース)と短いため、基本的には逃げ・先行馬の勝率が高いです。特に今週日曜日に行われる北九州記念の舞台である芝1200mは、ほぼ下り勾配と平坦のコース形状になるため、スピードタイプの活躍が目立ちます。
そして、小倉芝コースは傷みにくい芝であるエクイターフが多く使用されているのも特徴の1つ。小倉に導入されているエクイターフの量は比較的多く、その率は福島競馬場に次ぐものとなっており、芝レースの編成率が多い小倉芝コースを支えています。
この夏の小倉開催は冬の開催以来、約4か月ぶりとなります。1回開催が3月2日に終了。その後、コース全周の内側を中心に約15000㎡の芝張替えを実施しました。肥料散布、薬剤散布、芝刈り等の管理作業を行い、芝の生育促進に努めたとのこと。
開幕前、馬場担当者に取材したところ、「過年度より気温が低く推移しており、生育に不揃い箇所は見られますが、全体的にはおおむね良好な状態です」と話していました。なお、張替で使用された芝は大部分がエクイターフです。
では、開幕に向けてのエアレーション作業はどうでしょうか。芝を張り替えていない箇所は3月中旬にバーチドレン作業を実施。張り替えた箇所には5月上旬にバーチドレン作業を実施したとのことです。
ちなみに、昨年と今年ではエアレーション作業の回数が違います。