競馬キャスター、ならびに単行本「馬場のすべて教えます2」の著者としてもお馴染みの小島友実さんによる連載『コジトモの馬場よもやま話』。
今回のテーマは「中京ダートの砂質」について。長年に渡り“馬場”を取材してきた第一人者からの馬場情報は必見です!
今年は昨年ほどの猛暑ではないものの、暑い日が続いています。皆様、体調にお変わりはないでしょうか。私はなんとか過ごしております!
さて、今週から中京、新潟、札幌競馬が始まりますね。重賞は日曜日に中京競馬場で東海ステークス、新潟競馬場では関屋記念が組まれています。
東海ステークスは一昨年まで1月にダ1800mで行われていましたが、昨年から開催時期が7月に移行し、格付けはGIIIになって、距離はダ1400mに変更。実質、一昨年まで7月にダ1400mで行われていたプロキオンSとの入れ替えの形になって、今年で2年目を迎えます。
今回は東海ステークスの舞台となる中京ダートのクッション砂について、お伝えしたいことがあります。
前開催の1回中京競馬が3月29日に終了。その後、ダートコースでは例年通り、すべてのクッション砂の洗浄作業と路盤点検、一部路盤補修が実施されました。
念のため説明しておくと、JRAではすべての競馬場のダートコースの砂を1年に1回、機械で洗浄して再利用しています。
ダートは使っている間に馬の脚の衝撃などで細かく砕けて泥分が増えたり、ゴミが入ったりするので、そのままにしておくと排水性が悪くなる要因になります。そこで、砂洗浄機と呼ばれる機械でコース上の砂をすべて洗浄するというわけです。
コース上にある砂をすべて集めてきて、洗浄し、きれいになった砂だけを再利用します。細かく砕けた泥分などが取り除かれるので、砂が足りなくなってしまいます。ですからその分、新しい砂を足す必要があります。
JRAでは長年、青森県産の砂を使用してきており、洗浄によって足りなくなった分も青森県産で補ってきました。しかし、当コラムでも何度か紹介している通り、2020年頃からはこの青森県産の良質な砂が採れにくくなっているという背景があります。そのため最近、JRAではそれぞれの競馬場に必要な要素を補える産地の砂も使用し始めています。
中京のダートコースでは2021年9月の開催から青森県産の砂をベースに、愛知県瀬戸市産の“珪砂”を混ぜるようになりました。
2021年当時は青森県産が89%で、愛知県産が11%でした。2022年には青森県産が73%、愛知県産が27%になり、2023年には愛知県産が38%に増加。2024年は青森県産と愛知県がともに45%ずつとなり、この年から初めて新潟県産が加わりました(その割合は10%)。
しかし、2025年夏開催では青森県産が45%、愛知県産が50%、新潟県産が5%となり、昨年夏の中京開催で初めて愛知県産が青森県産を上回りました。
そして今年、その割合にまた変化がありました。
