★今週の重賞ピックアップ★
8月14日新潟11R 関屋記念(芝1600m)
関屋記念は新潟芝1600m外回りで施行。向正面直線からのスタートで、初角となる3コーナーまでは548m。スタートから初角までたっぷり距離があるので、先行争いにおける内外の有利不利はありません。
新潟は比較的、芝の内側が荒れやすく、また直線1000mで極端に外ラチ沿いに馬が固まることが示す通り、外目が伸びる傾向が見受けられます。枠順的にはやや外有利と捉えてよいでしょう。
登録15頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは5頭。それほど多くありません。また、新潟は道中のアップダウンがないので、基本的に先行有利なコースです。
とはいえ、長い直線と外が伸びる馬場傾向もあいまって、他のコースで有効な、「道中は内々で脚をためて、直線も内目を真っ直ぐ伸びてくる」があまり通用しないのも事実。したがって大事なのは、「直線でいかにスムーズに外に出すか」です。
先行馬が直線で外に進路を出すパターンでも構いませんが、内を通れる先行馬を距離ロス覚悟で外に出す行為は勇気が要ります。騎手心理も含めて、外からジワジワと加速して、4コーナー入口で順位を上げられるようなタイプが一番、戦いやすいでしょう。
道中で動けるタイプが有利という観点から、距離延長に魅力を感じるので、京王杯SCからの臨戦となるスカイグルーヴ、ワールドバローズは面白そう。
レースぶりからはピースワンパラディも展開が向きそうですが、今回は長期休養明けなのがどうか。
ダノンザキッドは前走の安田記念こそ2番手追走となりましたが、本来は差せる馬。中山記念では道中で押し上げていく機動力もみせています。前走で普段とは異なる競馬をしたことで、新味が発揮される可能性はあるでしょう。
1番人気が想定されるイルーシヴパンサーは、前走が17番手からの競馬。能力の高さは疑いようがありませんが、人気で軸に据えるにはリスクの大きな脚質です。
ザダルは前走が0.2秒差6着と、期待値を積んでくれそうな負け方。能力は足りているので、人気急落なら狙い目です。
また、前走で7-2-1と一気に捲る競馬をみせたシュリも、想定通りの人気薄なら大穴候補。
道中で動ける差し馬が第一感ではありますが、これだけ極端な追い込み脚質が揃っているなら先行馬に張る手も。その観点に立つなら、先行力がありポジションを取れそうなウインカーネリアンは有力候補です。
混戦なので、枠順と並びを考慮した上で、しっかり期待値の取れる馬を選びたいと思います。
【枠順確定後注目馬】
4ザダル
5リアアメリア
7スカイグルーヴ
8ダノンザキッド
9エンデュミオン
10ワールドバローズ
12ウインカーネリアン
週中狙っていた馬が良い枠に入りオッズは割れているが本命馬はすんなりと決まった。
人気が予想されるイルーシヴパンサーは能力の絶対値は高いが1.2人気で賭けたい脚質ではなく1番枠も脚質的に割引で上手く捌いてきたら諦める。能力自体は高く今回は外したが人気落ちた時に狙いたい馬。好位追走組に分があるとみて予想は組み立てた。
なお、最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
■みねたの金言41
『超人気薄の精査が、ライバルとの大きな差を生む』
★ピックアップレース★
8月7日札幌9R ライラック賞(芝1800m良)
◎12アサケレディ
○5エンジェルサークル
▲4メタルスパーク
△13ルーツドール
☆9サウンドレベッカ
注2カフジアスール
買い目
単勝 12 2000円
ワイド 12―5・4・13 各1000円
馬連 12―5・4・13・9・2 各500円
3連複 12―5・4・13―5・4・13・9・2 各300円
─先週日曜のライラック賞はお見事でした。◎→△→▲の決着で、3着の4メタルスパークが最低人気の14番人気だったためワイド4-12は81.4倍、3連複は655.3倍。参考買い目は10,200円→319,190円という特大のヒットとなりました。
みねた) ありがとうございます。ようやく、人気薄を絡めた3連複までハマってくれました。
─券種を組み合わせることで的中率と回収率のバランスをはかるのがみねたさんの特徴だと思うのですが、4券種が全て的中。3連複は9点で655.3倍です。
みねた) 全ての券種で期待値が取れる買い目を作っていますが、やはり3連複を含めることで爆発を狙っている部分はあるので、今回の的中は気持ちよかったですね。
─このレースは、4メタルスパークを高く評価したことに尽きると思いますが、まずは順を追って、レースに対する思考を教えていただけますか?
みねた) メンバー14頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのが5頭。先行有利と考えました。では、先行候補の5頭の中でどの馬を狙うか? 初角までの距離が短いのでコース形態的には内の馬を選びたくなりますが、並びが気になります。
─先行候補は、2カフジアスール、3ハーツラプソディ、6アケルナルスター、9サウンドレベッカ、12アサケレディの5頭です。
みねた) 金言7「先行馬の並びが展開を決定づける」でお話しした通り、先行馬は並んで入っていると不利で、離れていると有利。スタート直後から競り合って消耗してしまうリスクがあるので、2カフジアスールと3ハーツラプソディは狙いを下げました。
─実際、レースではこの2頭の内から1ロッソモラーレも先行争いに加わったため、思いのほか、先行馬には厳しい展開になってしまいましたね。他の先行候補についてはいかがですか?
みねた) 6アケルナルスターは昇級初戦。先行して勝ってきた馬の昇級初戦は狙いを下げるというのもお話ししたことがありますよね。あとは9サウンドレベッカと12アサケレディとの比較で、より期待値が取れるであろうアサケレディを◎にしました。
─「より期待値が取れる」という部分について、詳しく教えてください。
みねた) 先行馬の並びが有利であることに加えて、休み明けで2着しているのに、今回も人気薄。しかも前走の2着は、今回、1番人気の3ハーツラプソディに先着してのものです。前走がプラス12キロだったので、絞れれば、より行き脚がつくことも想像できました。
─そしてなんといっても、4メタルスパークです。単勝101.1倍の最低人気を嘲笑う3着好走でした。
みねた) 穴馬候補にも挙げていたように、これは期待値がかなり高いパターンでしたよ。まず、並びがいいですよね。
─これは分かります。金言18「同型脚質並びの隣の別脚質馬」ですね。内の2頭が先行馬なので、そのすぐ外の差し馬はポジション争いで有利に運びやすいという。
みねた) しかも、初角まで短いコースなので、内枠であること自体も有利です。この並びなら、ほぼ間違いなく、ロスなく初角を回れますよね。そして前走が0.8秒差の12着という「前走僅差の6着以下」です。
─こちらは金言9ですね。
みねた) 二桁着順だとかなり見栄えが悪いので、特に期待値が取れるパターンでした。さらに2走前の松前特別は10-6-2-3という通過順位で0.6秒差の6着。金言39「コーナーでの加速は負荷が大きい」でお話ししたように、道中で捲り上がる競馬は負荷が大きいので、0.6秒差・6着という数字以上に価値のある内容です。
─確かに、改めて馬柱を見直してみると、直近5走も5着→4着→4着→6着→12着ですから、単勝万馬券の低評価になるような戦績ではないですね。
みねた) 金言40「期待値を持つ馬をストックしておく」にも通じるのですが、走っても走っても人気にならないタイプなのでしょう。また、人気にならない要因として、4着や6着が多いというのもあります。直近5走の4着と6着の部分が、3着→3着→5着だったら、かなり印象は変わりますからね。
─金言32「競馬で勝ちたければ、4と6を意識しろ」ですね。毎週、取材させていただいているのに、この馬をピックアップできなくて情けないです。
みねた) 単勝50倍以上とか11番人気以下のような超人気薄は、そもそも回収率を取りにくいので見落としてしまうのは仕方ないですよ。その証拠に、単勝50倍以上つく馬は、無条件で検討対象から外したり、ヒモから外している人も少なくありませんから。ただ、だからこそ、そのオッズ帯の馬を狙って獲ることができれば、大きなアドバンテージになります。超人気薄を精査できれば、周りと差をつけやすいということですね。