プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“基本的に「前走1着」は売れやすい”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
5月10日 東京11R NHKマイルC 芝1600m
NHKマイルCは東京芝1600mで施行。初角となる3コーナーまでは500m以上あり、先行争いにおける有利不利はありません。
登録25頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは11頭。先行馬占有率は高く、差しが決まりそうなイメージです。
1番人気想定はダイヤモンドノット。重賞2勝、朝日杯FS・2着の実績を考えれば人気になるのは妥当でしょう。ただ、1200mデビューで1400m重賞を2勝という戦歴からは、マイルを能力でこなしているものの、ベストはマイルよりも短い距離にも思えます。
2番人気想定はロデオドライブ。前走のNZTは3-3-3から0.0秒差の2着でした。レーン騎手騎乗というだけでも押さえておきたいところですが、馬単体としては、そこまで期待値があるようには映りません。
3番人気想定はカヴァレリッツォ。皐月賞13着大敗を受け、昨年の朝日杯王者がマイルに矛先を向けてきました。結果的に皐月賞は距離の壁があったと思われますし、レコード決着で中距離のスペシャリストでなければ走れないレースでもあったので度外視できます。7-8から突き抜けた朝日杯FSの内容からも巻き返しは可能で、3番人気・6.7倍は甘いのでは。
エコロアルバは朝日杯FS・4着からのぶっつけローテ。この馬も1400mデビューで、マイルよりも短めがベターという懸念はあります。ただ、最後方から突き抜けたサウジアラビアRC、7-8から勝ち馬と0.3秒差の4着だった朝日杯FSともに濃い内容。朝日杯組との逆転は十分にあるでしょう。
アドマイヤクワッズもカヴァレリッツォ同様、皐月賞からの転戦。この馬もデイリー杯2歳Sのレコード勝ちが示す通り、ベストはマイルでしょう。カヴァレリッツォとの比較で一戦余分だったような気はしますが、その分、オッズが貰えている印象もあります。
伏兵陣も多士済々。オルネーロは首を捻るようなローテーションですが、1800mで新馬勝ちを収めており陣営の高い評価を感じます。前走のクロッカスSが3-5からの差し切りで、距離が延びるのは良さそう。10番人気・31.7倍は甘いでしょう。
アンドゥーリルは昨年暮れのホープフルSで1番人気に支持された馬。結果的にロブチェンが強かっただけに、0.6秒差は悲観する内容ではありません。前走が案外ですが、この一戦で見限るのは早計。11番人気・37.6倍は人気を落とし過ぎでしょう。
前走のFレビューを9-10から鮮やかに差し切ったギリーズボールも距離延長は悪くなく、12番人気・38.9倍は前走がフロック視されている印象。サンダーストラックは9番人気でシンザン記念勝ち→1番人気でチャーチルダウンズC大敗→今回の想定が15番人気・49.4倍。これなら期待値はあるでしょう。戦績的に今後も追いかけて損のないタイプに思えます。
ローベルクランツは毎日杯からの距離短縮ローテ。牡馬の王道を歩んでおり、陣営の高い期待度が伺えます。マイルへの転戦で8番人気・28.0倍は甘く、この馬も◎候補の一頭です。
想定人気上位勢の信頼度がそれほど高くなく、魅力的な伏兵がズラリ。波乱含みの一戦なので、しっかりオッズや枠と並びを見極めて正解を導き出したいですね。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言231
基本的に「前走1着」は売れやすい
★ピックアップレース★
4月19日 中山11R 皐月賞 芝2000m良
◎15リアライズシリウス
高○9ライヒスアドラー
穴▲2サウンドムーブ
高△12グリーンエナジー
☆1カヴァレリッツォ
☆8マテンロウゲイル
注4ロブチェン
注11パントルナイーフ

―先週に引き続き4月19日の皐月賞を取り上げます。注→◎→○の決着で3連複10420円、◎→○のワイドは23.1倍でした。◎リアライズシリウスの思考については前回お伺いしたので、今回は○ライヒスアドラーについてお願いします。
みねた)負け方がいいですよね。特に2走前の東スポ杯2歳Sが3-4-6から3着で、金言27「位置取りを下げながら巻き返した馬」に当てはまっています。何度も言っていますが、こういう位置取りの馬はクラスが上がってペースが厳しくなると、より良さが出ます。
―「相手強化でどうかな?」と疑問視される局面で良さが出るということは、期待値的に大きなプラスになりますよね。
みねた)続く弥生賞でも5-5-5-5から2着。5番手でがっちり脚をためて、しっかり勝ち馬と0.1秒差まで伸びてきている内容も悪くありません。重賞2戦がともに価値のある内容だったのにもかかわらず、9番人気・23.4倍は甘いですよ。やはり「2連敗」の印象が悪いのでしょう。
―実際にこの2戦で先着を許している馬がいるということですからね。
みねた)東スポ杯2歳Sの勝ち馬パントルナイーフはここがぶっつけというローテーションですがそれでも8番人気、弥生賞の勝ち馬バステールが6番人気。このことからも、前走1着という事実は目立つので見逃されにくく、期待値が積みにくいのがわかります。
―ただ、週中展望の段階から予想オッズも割れ気味で「この人気なら買いたい」という伏兵候補がたくさんいるというお話でした。
みねた)確かに前走きさらぎ賞1着のゾロアストロが11番人気、毎日杯勝ちのアルトラムスが13番人気というのは、一見、甘く映りますよね。ただ、先ほどの話に照らせば、この馬たちも「前走1着」ということで「前走で勝っているのにこんなに人気がないのか!」と買われているはずで、甘そうにみえて実は辛いのかもしれません。ひとつ確実に言えるのは、レースの格の問題。「前走G1で1着、今回も人気薄」と「前走G3で1着、今回も人気薄」は違うということです。
―天皇賞春7番人気1着→宝塚記念6番人気1着のヒシミラクルみたいな。
みねた)そうですね。ゾロアストロはG3きさらぎ賞を5-4と動いていく競馬、アルトラムスのG3毎日杯は7頭立てでした。
―ライヒスアドラーに期待値があったのはよくわかりました。ゾロアストロやアルトラムスも二桁人気でしたが、このレースはどの馬が人気を吸っている形だったのでしょうか?
みねた)今、見返してみて、想定よりも売れていたと感じるのはロブチェンの1番人気(4.0倍)、グリーンエナジーの2番人気(4.5倍)、マテンロウゲイルの5番人気(10.8倍)あたりでしょうか。この3頭だとロブチェンは例外的で、残る2頭は前走1着(G3京成杯、L若葉S)ですから、やっぱり基本的に「前走1着」は売れやすいと考えて良さそうです。そしてそのオッズに見合うほどの好走率がないことが多い。
―◎リアライズシリウスも「前走1着」ではありますね。
みねた)1、2番人気が過剰気味だったこともあり、4番人気なら甘かったと思います。そして何より共同通信杯の内容ですよ。1-2-2から1着。ハナに行くほどの先行力をみせてから脚をためて直線でもう一伸び、非常に価値があります。
さらに付け加えると勝ち馬のロブチェンもホープフルSが6-7-7-7からの差し切りで、G1で「位置取りを下げながら巻き返した馬」に該当するという高いパフォーマンスをしていました。G1レースほど「位置取りを下げながら巻き返した」経験がモノをいうのでしょう。
―大レースほど「位置取りを下げながら巻き返した馬」が威力を発揮する、と。
みねた)まとめると、「前走1着馬よりも負けた馬に期待値があることが多い。だから負け方を見ることが大事」「前走1着馬を狙うなら“位置取りを下げながら巻き返した経験”をチェック」ということですね。
―どこからでも入れそうな大混戦でしっかり3連複万馬券をゲット。お見事でした。
みねた)ロブチェンには2着か3着でお願いしたかったですけどね(笑)。でも、結果的には新馬戦が逃げ切りでホープフルSは脚をためての差し切り。そして皐月賞は1.56.5で逃げ切り勝ち。この馬が強かったです。
