プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“デビュー戦とサンドイッチ”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
5月24日 東京11R オークス 芝2400m
オークスは東京芝2400mで施行。初角となる1コーナーまでは約350mで、先行争いによる内外の有利不利はそれほど大きくありません。
登録22頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは8頭。2400mのG1レースにしては先行馬占有率が高く、距離ロスの少ない内枠にアドバンテージがありそうです。
想定1番人気はスターアニス。阪神JFと桜花賞を勝っているわけですから、間違いなく世代の中心にいる馬です。その2戦が0.2秒差、0.4秒差の完勝で、桜花賞は9-9から差し切る隙のない内容でした。やはり問題は2400mの距離でしょう。1200mデビューで血統的にも短距離志向は強そうです。まとめると、「過去のレース内容からは文句なく強い」、「臨戦過程や血統面からは短距離志向が否めない」という感じ。1番人気・2.4倍では期待値はないと思いますが、距離不安から意外とオッズがもらえる可能性もあり、オッズを注視したいところです。
想定2番人気はラフターラインズ。前哨戦のフローラSを1番人気で勝利しています。2走前には牡馬相手のきさらぎ賞ではメンバー最速の上がり32.8秒の脚を駆使しタイム差なしの2着。フローラSは9-8-6と道中動いて、これまたメンバー最速の上がり32.8秒の末脚を繰り出しました。底知れぬスタミナ、末脚の持続力を感じます。想定通りの4.8倍なら期待値はありそうですが、鞍上人気もあって、こちらはもっと売れそうな気もします。
想定3番人気はドリームコア。桜花賞は2番人気9着と人気を裏切りました。臨戦過程は2024年の勝ち馬チェルヴィニアに似ていますが、こちらの方が桜花賞の内容は上。0.8秒差・9着は悲観するほどではありません。ルメール騎手の東京コース、G1レースでの安心感は群を抜きます。あとは予測オッズ7.1倍がどちらに動くか。
アランカールは前走の桜花賞で5着。4コーナー17番手から0.6秒差まで詰めました。過去のレース内容から、東京替わり、距離延長は間違いなくプラスに働くことでしょう。常に人気先行気味だっただけに、適条件で4番人気なら…とは思いますが、上位人気陣も強力なだけに、もう少しオッズが欲しい(想定7.1倍)というのが正直なところです。
エンネは3月デビューからこの大舞台に辿り着きました。経験馬相手に上がり34.1秒で差し切った未勝利戦、9-10-9からメンバー最速タイの上がり32.8秒で2着したフローラSともに価値のある内容です。底知れぬ能力、高い将来性を感じますが、年明けデビューを強いられたことも事実。未知の魅力に賭けるか、完成度の低さが仇となるか、扱いの難しい存在です。
ジュウリョクピエロは芝替わりで2連勝。こちらも底をみせていません。ただ、斤量面も含めた今村騎手の経験の浅さは気になりますし、捲りタイプなのでG1が向くわけでもないので、今回、超えるべき壁は高そう。今後、前哨戦などで狙いたい馬ですね。
伏兵陣で気になるのはスマートプリエール。フラワーCで大的中をもたらしてくれた思い入れのある馬でもあります。そのフラワーCは7-7-8-7から差し切る強い内容でした。想定38.3倍なら間違いなく期待値はありますし、仮にここで走れなくても、今後も追いかけて損のない存在です。
なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言234
デビュー戦とサンドイッチ
★ピックアップレース★
4月25日 福島7R 4歳以上1勝クラス 芝1200m良
◎6カーヌスティ
高○10バーケンティン
穴▲4トリプルバレル
△3キョラムン
☆12セイプリーズ
注1グランテレーズ
注11ミエノブラボー

―前回に続いて4月25日の福島7Rを取り上げます。◎→注→注の決着で、単勝5.3倍、馬連14.6倍、馬単25.7倍、ワイド6.0倍&10.4倍、3連複38.4倍、そして3連単が184.3倍でした。4番人気で勝利した◎カーヌスティ、そして11着に敗れたものの○評価のバーケンティンもダート→芝替わりだったということで、ダート→芝替わり、芝→ダート替わりについて掘り下げていきたいと思います。
みねた)バーケンティンは実際に芝で未勝利を勝ち、1勝クラスで3着した実績がありました。デビューから7戦続けて芝を使われた後、ダートを5戦使われて、今回の芝戻りという臨戦過程。前回のコラムでお話しした通り、基本的に日本の競馬では、陣営が素質を感じていたら芝でデビューさせます。この馬は2歳秋の京都開催、それも芝1600mデビューですから、かなり陣営の期待度が高かったのでしょう。
―そしてデビュー2戦目に勝利。かなりのエリートですね。
みねた)一般的に芝の方がダートよりレベルが高いので、初ダートも狙い目になります。ダートに限らず、初ブリンカーとか初距離など「初」がつくシチュエーションは期待値を取りやすいのですが、なかでも初芝とか初ダートでは、ほぼ直近で負けている馬になるので、より期待値は積みやすいですね。
―キャリアの浅い時期ならともかく、基本的に芝で勝っていたら次も芝、ダートで勝っていたら次もダートを選択しますもんね。
みねた)ただ、「初芝」の場合、ダートデビューした馬が芝を使うということになりますが、先ほどお話しした通り、陣営はある程度素質を感じていたから芝でデビューさせる、というのがほとんどです。逆に言えば、初芝になるのは「陣営がデビュー戦からダートを選んだ馬」だということ。つまり、芝ではスピード不足と考えられたか、あるいはよほどダートに適性があると思われていたか、ですよね。
―ゴリゴリのダート血統とか、筋骨隆々のデカ馬とか。
みねた)そういう馬がダートで連敗した後、安易に引退させたり地方転出させたりしていないという点で、陣営が希望を捨てずにいる、言い方を変えたら足掻いていることは評価できます。ただ、芝とダートのレベル差もあり、好走率自体は高くないので、長い目で期待値を追える人向きでしょう。個人的にはダートデビュー組は、「ダート戻り」のタイミング面白いと思います。
―ダート→芝→ダートというパターンで、今回取り上げた芝→ダート→芝を裏返した形ですね。
みねた)そうです。ダートでデビューした馬が芝にチャレンジして敗れる→馬柱が汚れる→ダートに戻したタイミングのオッズが甘くなる、というメカニズムです。
―いずれにせよ、デビュー戦でどのような条件を使っているかがポイントですね。
みねた)やっぱり新馬戦って特別なレースじゃないですか。だから、新馬戦で敢えて短距離であったりダートを使ったりする場合、調教師はオーナーに対して「なぜ、この条件を使うのか?」を説明する必要が生じます。
―確かに。藤田晋オーナーもフォーエバーヤングがダートデビューだと矢作調教師から報告を受けた際に「ダートなのか!」とビックリしたみたいです。クラシックを狙うような価格、血統の馬をダートでデビューさせるとなれば、相応の理由が必要ですよね。
みねた)おそらく、調教師はキャリアの浅い段階の方が適性をフラットにみていて、それが馬柱にも現れているんですよ。そしてその戦績はどんどん古くなっていくので、馬柱の過去走部分から消えて美味しくなりやすい。
―キャリアを重ねていくと、適性よりも相手関係とか除外されずに出られるといった事情が増えてきそうです。
みねた)だからこそ、デビュー戦をチェックすることが重要です。そして話を芝デビューの馬に戻すと、芝デビューの馬はそもそも能力が高いケースが多いけれど、相手も強いので勝ち損ねるケースも増えます。今回のカーヌスティのように未勝利で地方転出になり、能力の高さでダートをこなしてきた後、適性のある芝に戻るというパターンはひとつの狙い目になるでしょうね。
―初芝、初ダートも期待値優先で狙える。ただ、メカニズムは違えど、芝→ダート→芝やダート→芝→ダートといったサンドイッチパターンはより狙いやすくて美味しい、と。芝ダート替わりの狙い方が整理できました。
