プロ馬券師・みねた氏が実践例を交えながら予想理論の金言を伝える『馬券師・みねたの金言』。今回の金言は“G1帰りを侮るな”です。
なお、『競馬放送局』ではみねた氏の厳選勝負レース、重賞予想を公開しております。今週末の予想にもぜひご期待ください。
▼今週の重賞ピックアップ
7月5日 小倉11R 北九州記念 芝1200m
北九州記念は小倉芝1200mで施行。初角となる3コーナーまでは400m以上あるので、先行争いによる内外の有利不利は考えなくてよいでしょう。
登録13頭中、前走の通過順位に3番手以内があるのは7頭。先行馬占有率は高く、内枠がベターです。
1番人気想定はフリッカージャブ。前走の鞍馬Sをレコードとなる1.06.4で制しています。直近5戦で4勝。敗れたオーシャンSも先行馬に厳しい流れを0.3秒差に踏みとどまりました。ここも高速決着になりそうで、この馬の好走確率が高いでしょう。ただ、2.1倍のオッズが見合うかと問われると、そうではないように思えます。
2番人気想定はデアヴェローチェ。前走の葵Sで重賞制覇を果たし、1200mでは2戦2勝となりました。戦歴から3歳牝馬のトップグループを形成する1頭で、そういう意味で先週の青函Sを同じ3歳牝馬のブラックチャリスが制したのは心強い材料です。6-7、3-4と2戦続けて道中で脚をためているのも魅力で、4.1倍なら単勝の期待値もあるのでは。
想定では上位2頭が抜けた人気となっており、離れた3番人気想定がアンクルクロス。まだ重賞は勝っていませんが、リステッド、オープンで連続2着なら、今年のメンバー構成なら3番人気も妥当でしょう。前走の鞍馬Sはフリッカージャブと0.2秒差の2着。当時は57キロで同斤量だったのが、今回はこちらが56キロ、フリッカージャブが57.5キロと1.5キロ、ハンデをもらう形に。これなら逆転があっても不思議ではなく、想定10.1倍は甘く映ります。フリッカージャブより内枠を引ければ、さらに期待度はアップ。
ヤマニンアルリフラは昨年の覇者。昨年よりも斤量は2.5キロ増えますが、3走前にシルクロードS、前走で東京スプリントを3着しており、能力減退は感じません。ダートを挟むことで先行力が強化される可能性もあるでしょう。2走前に高松宮記念を使っており、このメンバーでは格上的な存在。函館スプリントSのピューロマジックのように、高松宮記念大敗から巻き返してもなんら不思議はありません。
ヨシノイースターは昨年の2着馬。この馬も2走前に高松宮記念を使っており、それ以外のレースでも差のない競馬を続けています。ただ、相対的に斤量58キロは見込まれた印象。
サウンドモリアーナは3勝クラスとオープンを連勝中。重賞初挑戦のここは相手強化となりますが、連勝中ながら想定6番人気にとどまるなら、目下の充実度に賭ける手はあるでしょう。
ジェニファーは最軽量の50キロ。こちらは1勝クラス、2勝クラスを連勝中です。二段階の格上挑戦は楽ではありませんが、4-4から差した前走内容は悪くなく、想定10番人気・40.7倍なら期待値はありそう。
アブキールベイは昨年の3着馬。ここ2戦の二桁着順で大きく人気を落としそうですが、3~5走前は重賞で僅差の6着を続けています。想定9番人気・27.3倍は昨夏の活躍を完全に忘れられている印象なので、ここが買い時かもしれません。
フルゲート割れとなりましたが、期待値のありそうな馬が多く、馬券的には面白そうな一戦です。なお、枠順確定後の最終結論および買い目は『競馬放送局』をご覧ください。
▼みねたの金言239
G1帰りを侮るな
★ピックアップレース★
6月13日 函館11R 函館スプリントS 芝1200m 稍
◎3レイピア
高○7ピューロマジック
穴▲5ジョーメッドヴィン
△11インビンシブルパパ
☆12ルシード
注9クラスペディア
注10エーティーマクフィ

―今週は6月13日に行われた函館スプリントSについて取り上げます。○→注→◎で3連複45.1倍、そして高○だったのでピューロマジックの単勝8.1倍も的中です。混戦ムードの中、1番人気のレイピアに◎という判断になりました。
みねた)本線的中とはいきませんでしたが、このレースは非常においしかったですよ。その理由についてはこれから説明していきますが、まずは1番人気のレイピアに◎を打った点ですよね。ただ、G3で連続2着から高松宮記念で0.7秒差の5着。深く考えずとも、このメンバーでは買わないとダメでしょう。
―国内スプリント路線の最高峰ともいえるレースで掲示板確保ですからね。
みねた)2番人気のカルプスペルシュは愛知杯11着からの臨戦。2走前のシルクロードSではレイピアとタイム差なしの4着に走っていますが、当時と比較してレイピアが同斤量なのに対してカルプスペルシュは斤量1キロ増と不利になっています。レイピアが4.1倍でカルプスペルシュが4.6倍なら、レイピアに期待値があると考えるのが自然です。
―1、2番人気の比較で、1番人気の方に明確に期待値があったと。
みねた)さらに3番人気のルシードは3勝クラスを4-3で勝っての先行昇級。期待値は低いでしょう。実は4番人気以下も面白くて、4番人気がエーティーマクフィで5番人気がインビンシブルパパ、そして6番人気がピューロマジック。この3頭には共通点があるのですが、わかりますか?
―え、全然わかりません。
みねた)正解は「前走が高松宮記念」です。このレースはローカルG3のスプリント戦ということもあって、スプリント路線の常連もいれば昇級馬や別距離の組もいて、メンバー構成がバラエティに富んでいました。
―上位人気を高松宮記念組が形成する中で、2番人気と3番人気に別路線組と昇級馬が紛れ込んだ形ですね。
みねた)終わってみればG1組=高松宮記念組強し!という結果でしたね。実は8番人気で4着だったダノンマッキンリーも2走前に高松宮記念を使っていました。G1の強敵相手だと着順が悪くなりやすく、馬柱の見栄えが悪くなります。また、競馬新聞などの印も、割と新興勢力や別路線組を重視することが多く、格上であるはずのG1組のオッズが甘くなるという側面はあると思いますよ。
―格上の条件で大きな着順を引いた馬を狙うという戦略はかなり一般化しているように感じていましたが、このレースの人気をみると、そうとも限らないようですね。では続いて、6番人気で勝利したピューロマジックを対抗評価した理由についても教えてください。
みねた)私が活用しているAIが高期待値だと判断した一番の理由はオッズでしょうね。既に重賞を3勝している力量馬がG3で8.1倍もらえるなら買いでしょう。あとはやはり小回り函館での開幕週なので、逃げ脚質は魅力です。
―みねたさんは、あまり馬場のバイアスを意識していない印象があるので意外です。
みねた)例えば、同じ日におけるバイアスの変化なんかは、観る側の主観も入ってしまうと思うので、重視していません。ただ、開催が進むごとに芝が荒れるというのは、間違いない事実じゃないですか。その開催において、開幕週の馬場が一番いいというのは確かなので、それは考慮するようにしています。
―同型脚質のインビンシブルパパが出走していたことで、展開が楽にはならないだろうと決めつけてしまいました。
みねた)確かにここ2戦は共倒れのような内容になっていますが、行き切れなかったり、競り合ってハイペースになれば負けるし、絡まれずに行ければ好走するという話でしょう。そうなる確率を勘案して、8.1倍なら期待値があるということです。
―あと、(ピューロマジックの)陣営が控える競馬を意識した調教をしているように思ったので、その点でも懐疑的になってしまって…。
みねた)そうはいっても、過去のレースぶりをみたら、ピューロマジックのスタートセンスは疑いようがないじゃないですか。あれだけスタートセンスのいい馬を控えさせようと思ったら、スタート直後から手綱を押さえこむ必要がありますが、さすがにそれをするメリットはほとんどありません。陣営の思惑を意識し過ぎるよりも、実際にみえているレース内容そのものを重視した方がいいと思いますよ。
