ゴールドシップは荒くれ者の気性で、いつ凡走するかわからないイメージがあったけど、阪神が得意、東京が苦手など、得意な競馬場と苦手な競馬場がはっきりしていた。直線の長いコースに合う馬もいれば、カーブの多い小回りコースに合う馬もいる。その「競馬場適性」を見極めるのが大事である。これが前回の概要です。
では、この考え方を実戦の馬券に活かすにはどうすればいいのか。
得意な競馬場と、苦手な競馬場が分かれる理由はいくつもあります。
・右回りか、左回りか。
・直線の長いコースか、短いコースか。
・最後に急坂があるか、ないか。
・コーナーがきついコースか、ゆるやかなコースか。
・長距離輸送しなくてはいけない競馬場か、そうではない競馬場か。
……などなど。
各馬がどれに当てはまり、どの要因が本当の理由なのかは、慎重な見極めが必要です。
しかし、これらを全部ひっくるめて、シンプルなひとつのファクターで見る方法もあります。「上がり3ハロン」のタイムです。
ゴールドシップを例に取ります。ゴールドシップの戦績から「レースの上がり34秒9以内の重賞」と「レースの上がり36秒以上の重賞」を抜き出したのが、以下の表。上がりが速かったレースと、上がりが遅かったレースです(その他は省略)。
【第2回】競馬場適性と上がり3ハロン(ゴールドシップ応用編)/王様・田端到の「名馬に学ぶ馬券術」
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田端到
1962年、新潟生まれ。週刊誌記者を経てフリーのライターに。辛辣ながらも軽妙な文章には定評があり、馬券初心者からベテランまで多くのファンを持つ。近著に「田端到・加藤栄の種牡馬事典」シリーズ、「金満血統王国」シリーズなど。ウェブサイト・noteでは競馬マガジン『王様の極楽競馬天国』を連載中。