『田端到・加藤栄の種牡馬事典』で知られる田端到氏が、馬券術の入門から応用まで競馬予想の考え方・コツを伝授する『王様・田端到の「名馬に学ぶ馬券術」』。
今回のテーマは「傾向が変化する理由」です。ぜひお楽しみください!
レースの傾向を知るには、いろんなアプローチの方法があります。血統から見たり、ローテーションから調べたり……。
ただし、過去のデータを調べていると「最近、傾向が変わったのでは?」と思うことがよくあります。そんなときに大事なのは、じゃあ、なぜ変わったのかを考えてみる姿勢です。理由があって傾向が変化したのか、それとも理由はなく、変化はたまたまなのか。
菊花賞を例題にします。過去20回の菊花賞について、前走どのレースから臨戦した馬の成績がいいのか、まとめたのが下の表です。
▲菊花賞の前走別成績(2003年以降の20回)
神戸新聞杯が14勝と断然。セントライト記念が3勝で続きます。
しかし、このデータは大事な要素に触れていません。本来は京都芝3000mで行われる菊花賞が、ここ2年は阪神芝3000mで行われた。神戸新聞杯も、本来は阪神芝2400で行われるレースが、20年から22年は中京芝2200で行われた。
京都の菊花賞と、阪神の菊花賞を分けて、前走別の成績を出すと以下のようになります。