先週は日曜に阪神で2歳女王を決める阪神JFが行われました。2馬身半差の完勝をおさめたのは1番人気のリバティアイランド。不完全燃焼に終わったG3アルテミスS(2着)のリベンジに成功した形ですが、その内容も文句なし。2着シンリョクカ、3着ドゥアイズ、4着アロマデローサが揃ってインコースを立ち回ったのに対し、リバティアイランドは中団の外めからそのまま馬場の真ん中を突き抜けたのですから、まさに別格の強さでした。
一方、2着以下にはこぞって伏兵陣が名を連ね、波乱の結果に。当欄でご紹介したモリアーナは最終的に2番人気という高い支持を集めましたが、道中はやや力み気味の追走で、4角では早くも手応えが怪しくなって12着と惨敗。メンタル面に繊細さを抱えている現状だけに、初のフルゲートの競馬が影響したのかもしれません。
また、3番人気ウンブライル(15着)、4番人気ラヴェル(11着)も、それぞれ大敗。両馬とも8枠に入ったうえにスタートで後手を踏むロスがあったとはいえ、前哨戦で見せたパフォーマンスに比べると、あまりに物足りない走りでした。前出のモリアーナも含め、来年へ向けて陣営がどう立て直してくるか、注目したいと思います。
さて今週はマイル戦の2歳牡馬王者を決める朝日杯FSが行われます。人気を集めるのはG3サウジアラビアRCを勝ったドルチェモアや、G2デイリー杯2歳S・2着のダノンタッチダウンら関西勢ですが、関東からもチャンピオン候補が出走します。
まずはG2デイリー杯2歳Sを制したオールパルフェ。
▲和田雄二厩舎のオールパルフェ
同レースでは前後4F・47.3-45.9秒のスロー逃げに持ちこめたことを勝因と見る向きもあり、今回は後方から差して2着した前出ダノンタッチダウンのほうが人気を集めそうです。
マイル戦の2歳牡馬チャンピオンを決める朝日杯FS。有力関西勢に対抗しうる関東馬とは?/東スポ・藤井記者の“若駒”生情報!
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。