樫の女王を決めるオークスはリバティアイランドが6馬身差の圧勝。見事に牝馬2冠を達成しました。桜花賞よりも速いスタートを決めて、道中は先団の後ろで折り合いもスムーズ。残り1Fで先頭に立つと、その後は後続をみるみる突き放すワンサイド勝ちでした。
昨年末の阪神JF終了時からリバティアイランドの1強ムードで推移してきた牝馬クラシック戦線でしたが、約半年が経っても情勢は変わらず。それどころか、他馬との差をさらに広げた印象すら与える結果となりました。
一方、今週ついに日本ダービーをむかえる牡馬クラシック路線は、主役不在のまま推移をしてきました。出世レースとされるG2東京スポーツ杯の上位2頭が戦線離脱すると、朝日杯FSの勝ち馬ドルチェモアはその後、連敗。ホープフルSの勝ち馬ドゥラエレーデはドバイのダートG2・UAEダービーに挑戦(2着)しました。
そんな混戦ムードの中でむかえた第1冠の皐月賞を制したのは、2番人気のソールオリエンスでした。道中は後方の位置取りになったものの、4角で大外に持ち出されると直線一気の差し切り勝ち。わずかキャリア3戦目での皐月賞制覇で、レース上がりを1秒7も上回った末脚はインパクト抜群。一気に世代の主役に躍り出ました。
中間は放牧を挟んで4日に美浦トレセンに帰厩。17日には南ウッドで自己ベストタイの6F80.8-11.1秒をマークと、順調そのもの。騎乗した横山武騎手も『いい反応でした。まだ踏ん張り切れず指示を出していないところで手前を替えていましたが、それでも最後にいい脚を使えるのは素晴らしいですね。中山よりも広い東京コースの方が向いていると思います』と納得の表情でした。2冠達成へ向けて視界は良好なようです。
対するは前哨戦のG2青葉賞を制したスキルヴィングです。
▲木村厩舎のスキルヴィング(父キタサンブラック)
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。