先週は土曜中山でオープン特別の芙蓉S(芝2000m)が行われました。レースは前後5F62.2-60.8秒のスローペース。そんな展開を1~3番人気の3頭が先行したのですが、それらを目標に中団から外を回って押し上げ、4角から直線にかけて先頭に立って押し切ったのがシリウスコルトでした。
前走のG3新潟2歳Sでは5着に敗れましたが、続けて騎乗した三浦騎手が『距離を延ばして欲しいと思っていた』と振り返ったように、マイルから2000mに延ばしたことでパフォーマンスを上げました。父は芝の短距離やダートで活躍馬を送るマクフィですが、今後の動向が注目されます。
一方、日曜中山の1勝クラス・サフラン賞(芝1600m)は5番人気の伏兵・スプリングノヴァがV。札幌芝1500mを逃げ切った初戦とは打って変わり、中団追走から直線では馬の間から伸びる器用な立ち回りで連勝を飾りました。父はカリフォルニアクローム。国内の勝ち鞍はダートが中心で、芝で勝っているのはスプリングノヴァだけ。こちらも今後の動向に注目です。
さて今週から秋の東京開催がスタート。土曜東京ではG3サウジアラビアRC(芝1600m)が行われます。今回が第9回という歴史の浅い重賞ではありますが、勝ち馬からはダノンプレミアム、グランアレグリア、サリオス、ドルチェモアなど、G1勝ち馬の名前がズラリ。要チェックの一戦です。
わけても最注目はボンドガール(手塚)です。ダイワメジャー産駒の牝馬で、半兄にはダノンベルーガがいる血統馬。6月の3回東京開幕週の新馬戦(芝1600m)の勝ち馬であり、これは前出グランアレグリアやサリオスと同じローテーションとなります。
▲手塚厩舎のボンドガール
今週は出世レース・サウジアラビアRC。最注目はハイレベル戦を勝ち上がったあの馬/東スポ・藤井記者の“若駒”生情報!
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藤井真俊
東京スポーツ新聞社・レース部記者。昭和55年4月8日生まれ、埼玉県出身。美浦トレセンで毎週取材を続け、蛯名正義調教師や三浦皇成騎手のコラムを担当するほか、週末には予想コラム「ザ・飲ンフィクション」を連載中。「BSイレブン競馬中継」「ラジオ日本 土曜競馬実況中継」解説者。そのほか雑誌「Number」やキャロットクラブ会報、netkeibaなど各種媒体で執筆中。